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パリ・オペラ座 La Source(泉) アングルの泉 ドガの泉 ラクロワの泉のパリ・オペラ座舞台衣装展から

1866年11月12日にパリ・オペラ座で「泉」が初演されました。昨年10月にパリ・オペラ座で公演された「泉」はパリのオペラ座で135年ぶりの公演ですが、残念ながら復元された「復刻版」ではありません。

当時、ルイス・マルケ(Louise Marquet)が演じたジプシー(ボヘミアン)のモルガブは登場していませんし、振付も原振付ではなく、泉の音楽もマルク=オリヴィエ・デュパンの編曲です。

(c)Anne Deniau

パリ・オペラ座 「泉」 2011.10.22-11.12
(C)Anne Deniau/Opera national de Paris


1968年、ニューヨークバレエ団はジョージ・バランシン(George Balanchine)の再振付で初演されていますが、ショパンが通ったフランソワ・ドゥブレの設計で建設された11代目の劇場「サル・ル・ペルティエ」(1821-1873)は、1873年の火災によって、「泉」初演時の舞台衣装や美術が失われ、それ以来パリ・オペラ座の公演がなかったのです。

そうして1876年に来仏したペルシャ皇帝を歓迎するために、仮の劇場(サル・ヴァンタドゥール)からシャルル・ガルニエの設計で現在まで続くパリ・オペラ座のガルニエ宮が建設されたのですね。

パリ・オペラ座の公演のあと、1875年から76年にミラノのスカラ座で、チェーザレ・マルツァゴーラ Cesare Marzagora) による再振付で初演されました。

(C)Anne-Laure Bucelle Christian Lacroix, La Source et le Ballet de lOpéra de Paris

(C)Anne-Laure Bucelle Uploaded
クリスチャン・ラクロワ バレエ・コスチューム展 開催中


2011年の135年ぶりのパリ・オペラ座での公演では、衣装がクリスチャン・ラクロワによるものでした。現在フランス・ムーランの国立舞台衣装装置センター(National Centre for Stage Costume、CNCS)でバレエ・コスチューム展(Christian Lacroix, La Source et le Ballet de l'Opera de Paris)が12月まで開催されています。クリスチャン・ラクロワは今年はペール・ギュントの衣装も手がけましたね。

Le final de lexposition © CNCS / Pascal François

(C) CNCS / Pascal François
クリスチャン・ラクロワ バレエ・コスチューム展


この原作はゴーティエの詩の「泉」という説があります。ワーグナーのオペラや、バレエ「コッペリア」でも有名な台本家のシャルル・ニュイッテル(Charles-Louis-Étienne Nuitter)は、アングルの絵画「泉」からインスピレーションを得たと言われています。

1866年の初演時の台本はこちら。
La Source De MM. CH. Nuitter et Saint-Léon

Jean Auguste Dominique Ingres  La Source 1820-1856 Musée dOrsay 

アングルの泉 1820-56
オルセー美術館


初演の振付はアルテュール・サン・レオン(Arthur Saint-Léon)、作曲はレオ・ドリーブ(Clément Philibert Léo Delibes)とレオン・ミンクス(Léon Fedorovich Minkus)でした。ミンクスはマリウス・プティパの時代のマリインスキー・バレエ団の舞踊音楽を作曲しています。

泉の精ナイラ(Naïla)にグリエルミーナ・サルヴィオーニ(Guglielmina Salvioni)、ヌーレッダ(Nouredda)にウジェニー・フィオクル、ジェミル(Djémil)はルイ・メラント(Louis Meranté)です。今回の「泉」では作曲家のマルク=オリヴィエ・デュパンが担当しました。

Isabelle Ciaravola dancing Nouredda variation

パリ・オペラ座 「泉」 2011.10.22-11.12
2011年11月4日のキャスト 左に皇帝カーン、寵姫ダジュ、
そして寵姫候補のヌーレッダを演じるイザベラ・シアラヴォラ


La Source - Isabelle Ciaravola

La Source - Ludmila Pagliero

パリ・オペラ座 「泉」 2011.10.22-11.12
2011年11月4日のキャスト 皇帝カーン、新寵姫ヌーレッダ
ナイラを演じるリュドミラ・パリエロ


La Source - Ludmila Pagliero

La Source - Karl Paquette

パリ・オペラ座 「泉」 2011.10.22-11.12
2011年11月4日のキャスト 皇帝カーン、ナイラ
ヌーレッダに恋するジェミル役のカール・パケット


La Source - Karl Paquette

衣装はクリスチャン・ラクロワです。フランス・ムーランの国立舞台衣装装置センター(National Centre for Stage Costume、CNCS)で6月16日から12月31日まで開催されている展覧会「クリスチャン・ラクロワによるパリ・オペラ座のバレエ・コスチューム展」(Christian Lacroix, La Source et le Ballet de l'Opera de Paris)で、先にご紹介したようにこの泉の衣装が展示されています。スワロフスキーの装飾も美しい。



Christian Lacroix, La Source et le Ballet de lOpéra de Paris

(C) CNCS / Pascal François
クリスチャン・ラクロワ バレエ・コスチューム展 ナイラの衣装


Christian Lacroix, La Source et le Ballet de lOpera de Paris  Nouredda

(C) CNCS / Pascal François
クリスチャン・ラクロワ バレエ・コスチューム展 ヌーレッダの衣装


Christian Lacroix, La Source et le Ballet

(C) CNCS / Pascal François
クリスチャン・ラクロワ バレエ・コスチューム展 コーカサスのイラスト


Dadje and Odalisque La Source

パリ・オペラ座 「泉」 2011.10.22-11.12
皇帝カーン、寵姫ダジュとオダリスクたち


Dadje and Odalisque La Source

(C) CNCS / Pascal François
クリスチャン・ラクロワ バレエ・コスチューム展 寵姫ダジュとオダリスク



 
もともと全3幕4場の「泉」は、全2幕3場で上演されました。第2幕は皇帝カーンの宮廷です。ヌレッダと兄モズドクとコーカサスの一行の到着。カーンの寵姫ダジェは新妃のヌレッダに嫉妬し悲しみに暮れます。そこにジェミル、泉の精ナイラとザエル、エルフたちが登場。

寵姫ダジェとオダリスク、モズドクとコーカサス、そしてヌレッダの踊り。泉の精ナイラは、ジェミルのヌレッダの恋の成就のために、自分がカーンのお妃になる計画をたてました。

そして当時の衣装はポール・ロリマー(Paul Lormier)でした。

La Source 1866 Guglielmina Salvioni dans le rôle de Naïla, Christian Lacroix, La Source et le Ballet de lOpéra de Paris

ポール・ロリマーのナイラの衣装のグリエルミーナ 1866
ラクロワのナイラの衣装のイラスト 2011




エドガー・ドガは、このオペラ座での「泉」を作品化しています。ドガの泉に描かれたバレリーナたちはポール・ロリマーのデザインした衣装を身につけています。

La Source, ballet, P. Lormier ? 1866

ポール・ロリマーのヌーレッダの衣装 部分 1866
ドガのヌーレッダの肖像 部分


ドガの作品名は「ウジェニー・フィオクル嬢」で、ジェミルが恋するヌーレッダ(カーンの婚約者)を演じました。

今回の台本はバールとクレモン・エルヴュ・レジェによるものです。当時の台本家のシャルル・ニュイッテルがアングルの「泉」からインスピレーションを得て、コーカサスの美女たちをイメージしたそうです。

Edgar Degas Portrait of Mademoiselle Eugenie Fiocre in  the Ballet

エドガー・ドガ バレエ 泉のウジェニー・フィオクル嬢 1867年




ドガの描いた「バレエ 泉でのウジェニー・フィオクル嬢」は、シャルル・ニュイッテルの台本「泉」の演出どおりの場面を描いていると思われますが、そこにドガ風が加わっています。この時代のコーカサスといえばロシア支配の時代です。衣装担当のポール・ロリマーは、伝統的な民族服をヌーレッダにデザインしています。

シャルル・ニュイッテルはアングルの「泉」から、ひょっとしてコーカサスの「ナルト叙事詩」まで想起させたのかもしれません。岩、水辺、馬、美女は、ゼラセとサタナの母娘を思い出します。そしてドガも。

なにしろニュイッテルは岩山にタリスマンとしての花を咲かせたのですから。命が生まれる岩。

ドガはウジェニー・フィオクル嬢が演じるヌーレッダを、タリスマンとしての花を手にして泉に素足を浸している姿で描いています。何を思って?彼女の後ろにはバレエ・シューズがころがって。サタナが大胆に足をあらわにした姿を素足に重ねているのでしょうか。



La fontaine de cristal(1866) by  Edouard Desplechin,Jean Baptiste Lavastre,Auguste Rubé   Musée de L’Opéra de Paris

パリ・オペラ座 「泉」の舞台美術 1866


1866年初演では、エドゥアール ・ デプレシャン(Edouard Desplechin),ジャン・バプテスト・ラヴァストル(Jean Baptiste Lavastre)、オーギュスト・リュベ(August Rubé)が「泉」の舞台セットを手がけました。



パリ・オペラ座 「泉」 2011.10.22-11.12
ポスターには泉の精ナイラ役を降板したレティシア・プジョル
(C)Anne Deniau/Opera national de Paris


チェーザレ・マルツァゴーラ の再振付のほか、1902年にはペテルブルグで オルガ・プレオブライェンスカ(Olga Preobrajenska)をナイラ役にアキーレ・コピーニ(Achille Coppini )振付のものが上演されています。

1907年7月にはニジンスキー(Nijinsky)が、キーロフ・バレエでもあったマリインスキー(Mariinsky)劇場にて、 「泉」でソロ・デビューをしています。マリインスキーといえばワガノワ・バレエ・アカデミーですが、2008年のワガノワ・バレエ・アカデミーの卒業公演で「泉」」のパドドゥが上演されています。クレジットの音楽の表記は、誤ってリッカルド・エウジェニオ・ドリゴ(Riccardo Eugenio Drigo)になっています。ワガノワ・バレエ・アカデミーといえばマリインスキーの「くるみ割り人形」で、「 葦笛の踊り」を披露していますね。

ドリゴが作曲したのは、バリエーション(パ・スル Pas seul)ではなかったでしょうか?ただしこのバリエーション(パ・スル )は、たしかにパ・ド・ドゥの付随曲になっているはずですよね。ドリゴのパ・ド・ドゥといえば「海賊」のパ・ド・ドゥ(Le Corsaire   pas de deux )ですね!(笑)

YouTube
The Stream/La Source pas de deux - Students of the Vaganova Academy

この 「泉」のパドドゥの振付はアキーレ・コピーニを原振付としたコンスタンチン・セルゲイエフの振付とありますが、セルゲイエフは、1930年から1973年までワガノワ・バレエ・アカデミーの芸術監督だったらしいです。

音楽 レオ・ドリーブ、レオン・ミンクス 
編曲 マルク=オリヴィエ・デュパン 
振付 ジャン=ギヨーム・バール 
舞台 エリック・リュフ 
衣装 クリスチャン・ラクロワ 
照明 ドミニク・ブリュギエール 
演出 クレマン・エルヴィユー=レジェ、ジャン=ギヨーム・バール 

Etoiles, Premiers Danseurs and Corps de Ballet
パリ国立歌劇場管弦楽団 指揮 コーエン・ケッセルス

YOU TUBE 2011.10月25日公演
La source 1 JG Bart
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2011.10月25日キャスト
泉の精ナイラ        ミリアム・ウルド・ブラーム
狩人ジェミル        ジョシュア・オファルト
カーンの許婚ヌレッダ  ミュリエル・ジュスペルギ
ヌレッダの兄モズドク   クリストフ・デュケンヌ
ナイラのエルフ ザエル  アレッシオ・カルボネ
カーンの寵姫ダジェ    シャルリーヌ・ジザンダネ
皇帝カーン         アレクシス・ルノー

La Source 泉 バレエ衣装装飾 スワロフスキー
La Source - Opera National De Paris

おおまかなあらすじ

命を救ってくれたジェミルのために泉の精ナイラはヌレッダとの仲を取り持ちます。ジェミルがヌレッダが険しい岩山に咲く花(タリスマン)をほしがっているのを知り、さっそく危険を承知で摘んで来ます。ヌレッダとその兄、そしてコーカサスの一行は、カーン皇帝のところまで、妃となるヌレッダのお供で休息をしていたのでした。

カーン皇帝の宮殿では、寵姫は新しい妃候補のヌレッダたちの到着に不安を覚えます。一方ナイラは自分がカーンのお妃になる計画をたてました。計画どおりにカーン皇帝はナイラを選びます。

ヌレッダは屈辱と悲嘆で追ってきたジェミルを責めます。ヌレッダの兄モズドクがジェミルを殺そうとした瞬間、ナイラの魔法で時が止まります。目を覚まさないヌレッダ。ジェミルは一度命を救われた岩山のナイラの花、森と泉のタリスマン(護符)でもあるその花で、ヌレッダを助けてほしいと懇願します。

そのタリスマン(護符)である花を、いま一度使うとなると、泉の精ナイラの命は果てて、泉も枯渇し、森に住むザエルらエルフとニンフ達を守ってあげることもできなくなります。ジェルミもナイラもお互いに命を救いあった絆のほかに、ナイラはジェルミを愛していました。

泉の精ナイラはヌレッダの胸にタリスマンの花をおいて、目覚めたヌレッダのかわりに永遠の眠りにつくのでした。

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バレエ プロコフィエフ ロミオとジュリエット(ロメオとジュリエット)から アレッサンドラ・フェリ

PRELUDE Alessandra Ferri e Sting Bach suite 1 para cello

Alessandra Ferri


アレッサンドラ・フェリが引退をする前に彼女の記事を書きました。 
記事 アレッサンドラ・フェリ

そこに「周囲に同化せず、ひとときも緩まず、つねに真摯にうちこみ、感性を磨き上げつづけるフェリ」と書き、いまになって、彼女は他人の目(視線)や口(中傷)に乱れることなく、バレエのレッスンに打ち込んでいたのねって気がつきました。

バレリーナの足は、とても過酷です。足先は私たちとは違う。その足先の歪みが勲章なのかもしれません。

マキャベリの君主論に、
「かりに運命が人間活動の半分を支配していても、もう半分はわれわれ人間に支配をまかせてくれていると思われる。」

「運命は女神だから、彼女を征服しようとすると打ちのめし、突き飛ばす必要がある。運命は冷静な人よりも、果敢につき進む人の言いなりになってくれるかもしれない。」

運命の女神は、孤高で緊張のさなかにいる人へ、その果敢さに手をひろげているのかもしれません。

Alessandra Ferri

Alessandra Ferri


1963年生まれのアレッサンドラ・フェリ(Alessandra Ferri)は、ロイヤル・バレエ団からアメリカン・バレエ・シアター (ABT)、ミラノ・スカラ座バレエ団に在籍し、 ローラン・プティの振り付け「恋する悪魔」でも有名ですが、そのバレエで少年役も踊るなど、幅広く演じられるプリンシパル。私は「ロミオとジュリエット」が代表作かなと。フェリは振り付けマクミラン版で踊ります。

YOU TUBE Alessandra Ferri
Romeo e Giulietta - Teatro alla Scala (2000)

Romeo and Juliet - Dance of the knights
楓のお気に入り Dance of the Knights(騎士たちの踊り)
プロコフィエフ 「モンターギュ家とキャピュレット家」

Romeo and Juliet balcony scene pas de deux

Ballet "Romeo & Juliet" Alessandra Ferri & Wayne Eagling

Romeo and Juliet - Juliet (Ferri) dances with Paris

Romeo and Juliet - the death



Romeo e Giulietta - Teatro alla Scala (2000)



Romeo e Giulietta - Teatro alla Scala (2000)


キャピュレット家の舞踏会で、ジュリエットは婚約者パリスと踊ります。宿敵モンターギュー家のロミオが仮面をつけて忍び込んでいます。ジュリエットの両親キャピュレット卿夫妻、従兄弟ティボルトの存在感が踊りにあらわれています。

1925-26年頃に、レナード・コンスタント・ランバート(Leonard Constant Lambert)がバレエ「ロミオとジュリエット」を作曲。その10年後の1935年にセルゲイ・プロコフィエフは、マリインスキー劇場から依頼されます。

Constant Lambert's Romeo and Juliet

シェークスピアの研究者セルゲイ・ラドロフ(Sergey Radlov)、劇作家のピオトロフスキー( Adrian Piotrovsky)、振付師ラブロフスキー(Leonid Lavrovsky)と共に、52曲からなる全曲を完成しましたが、マリインスキー(当時キーロフ)に酷評されてシェークスピアの原作どおりの結末で終曲を書き改めたものです。

3年後の1938年に、チェコスロヴァキアの国立ブルノ劇場(National Theatre in Brno)で、ブルノ歌劇場バレエ団 (Parking Ballet Opera Brno )が初演。セムベロヴァ主演、ヴァニャ・プソタ(Ivo Váňa Psota )振付。

マリインスキー(当時キーロフ)では、1940年1月11日にラブロフスキー(Leonid Lavrovsky)の演出・振付、ウィリアムスの美術、ファイエルの指揮、ガリーナ・ウラノワ(Galina Ulanova)のジュリエット、セルゲーエフ(Konstantin Sergeyev)のロメオでソヴィエト初演。



マリインスキー・バレエ ウラジーミル・シクリャローフのロミオ
ジュリエットにボリショイからスヴェトラーナ・ザハロワ

Vladimir Shklyarov of the Mariinsky as Romeo, partners theBolshoi Ballet's Svetlana Zakharova in Romeo and Juliet

Mariinsky in Romeo and Juliet. Svetlana Zakharova (Bolshoi)

Svetlana Zakharova & V. Shklyarov - Balcony Scene - Romeo & Juliet

Romeo and Juliet (Lavrovsky) ガリーナ・ウラノワ
Galina Ulanova and Mikhail Gabovich "Romeo & Juliet" 1951
ROMEO & JULIET (Ulanova-Zhdanov, 1955)

Cranko Romeo and Juliet

Cranko "Romeo and Juliet" Stuttgart Ballet


1962年、 シュツットガルト・バレエ(Stuttgart Ballet)は、ジョン・クランコ(John Cranko)の振り付け。

Romeo and Juliet (Cranko) Part 1 / Part 2 / Part 3 Act I, Scene 2 (Dance of the Knights) / Part 4 / Part 5 (Balcony Scene PDD) / Part 6  / Part 7 / Part 8 / Part 9  / Part 10 / Part 11 / Part 12

1965年には英国ロイヤルバレエ団はケネス・マクミラン(Sir Kenneth MacMillan)の振り付けで マーゴ・フォンテーン(Margot Fonteyn) 、 ルドルフ・ ヌレーエフ(Rudolph Nureyev)で上演。美術・衣装はニコラス・ジョージアディス( Nicholas Georgiadis)によるもの。

Prokofiev - Romeo & Juliet - Royal Ballet

Prokofiev - Romeo & Juliet - Royal Ballet

Prokofiev - Romeo & Juliet - Royal Ballet

Prokofiev Romeo and Juliet
Act I, Scene 2 (Dance of the Knights)


ケネス・マクミランの振り付け。舞台・衣装、顔ぶれが華やかで豪華絢爛。ロイヤルバレエ団の威信が踊りからも伝わってきます。中央はキャピュレット卿夫妻。とにかく美人揃い。

Prokofiev Romeo and Juliet -- Ball Scene (Macmillan

Teatro Alla Scala 2000


舞台装置が違うと、同じ振り付けでも登場場面、立ち位置の違いで、何度も楽しめます。

Romeo and Juliet (MacMillan)
Prokofiev - Romeo & Juliet - Royal Ballet
Prokofiev Romeo and Juliet -- Tybalt-Mercutio-Romeo fight scene (Macmillan)
Prokofiev Romeo and Juliet -- Ball Scene (Macmillan)Teatro Alla Scala 2000
Prokofiev Romeo and Juliet balcony scene (Macmillan) Alessandra Ferri



マーゴ・フォンテーン(Margot Fonteyn)
ルドルフ・ ヌレーエフ(Rudolph Nureyev) 1966



Romeo and Juliet (MacMillan)
Nureyev & Fonteyn dance the Balcony scene from The Royal Ballet's Romeo & Juliet, choreography Kenneth MacMillan, 1966

1977年にロンドンで初演されたのはルドルフ・ ヌレーエフ(Rudolph Nureyev)の振り付けによるもので、下記のYOU TUBEのシーンはロミオをヌレーエフ、ジュリエットにカルラ・フラッチ(Carla Fracci )が主演。マーゴ・フォンテーン(Margot Fonteyn)がキャピュレット夫人です。



Romeo and Juliet (Nureyev)




Margot Fonteyn as Lady Capulet
and Tiziano Mietto as Tybalt


最初のシーンはまるでルネサンスの絵画のようです。キャピュレット夫人のマーゴ・フォンテーン、甥のティボルトはティツィアーノ・ミエットです。

Romeo and Juliet (Nureyev)
Nureyev choreographs & dances Romeo 1/6 Dance of Knights
Nureyev choreographs & dances Romeo 3/6 - Death of Tybalt

プロコフィエフ作曲のバレエ音楽「ロミオとジュリエット」でのキャピュレット家の舞踏会は、迫力があって観ていて楽しいです。特に、パリ・オペラ座の振り付けはヌレエフ(Nureyev choreographs )で大胆。



パリ・オペラ座 Opera National Paris


Romeo and Juliet (Nureyev)
PROKOFIEV - Romeo & Juliet - Opera National Paris - Nureyev - Ballet de l'Opera National de Paris - Monique Loudieres - Manuel Legris



最後に剣を突き刺すキャピュレット家の人々


1980年代(84-85)には ジョン・クランコ(John Cranko)の振り付けで、ニューヨークのジョフリー・バレエ(Joffrey Ballet)で上演され、1985年にハンガリー国立バレエ団( Hungarian National Ballet)は ラースロー(ラズロ)・セルゲイ(László Seregi)の振り付けで上演されています。

Ballet Romeo and Juliet - Istvan Simon and Lili Felmery

セルゲイの振り付け ハンガリー国立バレエ 2010年
リリー・フェルメーリ

 Hungarian National Ballet Company HNBC, choreography by László Seregi

Hungarian National Ballet Company HNBC,
choreography by László Seregi


リリー・フェルメーリは100年に一人といわれる天才バレリーナ。若手の新人。

Romeo and Juliet(László Seregi)
Lili Felmery Romeo and Juliet
乳母、舞踏会のドレスを持つ侍女、母のキャピュレット夫人
Romeo and Juliet Balcony pas de deux performed by Lili Felméry and István Simon
愛を確かめ合うロメオとジュリエット

1989年、ボリショイ・バレエではユーリー・グリゴローヴィチ(Yury Nikolayevich Grigorovich)の振り付けでロミオとジュリエットを上演。



ボリショイ・バレエ キャピュレット卿夫妻



ティボルト (Aleksandr Vetrov as Tybald)


キャピュレット家の舞踏会では、キャピュレット卿夫妻と甥のティボルトが象徴的に踊りますが、このグリゴローヴィチ版にはティボルトのソロもある場面。

Romeo and Juliet (Grigorovich)
The Bolshoi Ballet in "Romeo and Juliet" by Prokofiev - Dance of the Knights

ここでのキャストはロミオはイレク・ムハメドフ(Irek Mukhamedov)、ジュリエットはナターリャ・ベスメルトノワ(Natalya Bessmertnova)、キャピュレットはアンドレイ・シートニコフ(Andrei Sitnikov )、キャピュレット夫人はイリーナ・ネーステロワ(Irina Nesterova )、キャピュレット夫人の甥でジュリエットの従兄弟ティボルトはアレクサンドル・ヴェートロフ(Aleksandr Vetrov)です。

そして2007年にはピーター・マーティンス(Peter Martins)が、プロコフィエフのロミオ+ジュリエット(Romeo + Juliet )を ニューヨーク・シティ・バレエ(New York City Ballet)で上演しました。

 Peter Martins’ Romeo + Juliet.

 Peter Martins’ Romeo + Juliet

 Peter Martins’ Romeo + Juliet.

Romeo + Juliet New York City Ballet
Sterling Hyltin and Robert Fairchild


音楽はプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」(ロメオとジュリエット)ですが、もともとのオリジナル(original Prokofiev score )で構成されていると聞きましたが。

見ていないのですが、もともとのオリジナルというと、プロコフィエフの改訂前のハッピーエンドで終わるものなのでしょうか。

20世紀のプロコフィエフのバレエ「ロミオとジュリエット」と違い、19世紀にチャイコフスキーが幻想序曲として演奏会用に作曲したものもありますね。

モスクワ・シティ・バレエ(Moscow City Ballet )は、チャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」(Tchaikovsky Romeo annd Juliet)で踊ってます。

Tchaikovsky Romeo and Juliet Fantasy Overture (1)
Tchaikovsky Romeo and Juliet Fantasy Overture (2)

映画では、フランコ・ゼフィレッリ監督の「ロミオとジュリエット」(1968)が一番好きです。美術はエミリオ・カルカーノ、ルチアーノ・プッチーニ、衣裳はダニロ・ドナティ、そして音楽はニーノ・ロータ(Nino Rota)が担当しました。「ロミオとジュリエット組曲」です。

Romeo and Juliet 1968
Nino Rota "Romeo and Juliet"(テーマ曲 Love Theme )
Nino Rota - Romeo & Juliet (1968) (original recording: Epilogue)
ニーノ・ロータ エピローグ

キャピュレット家の舞踏会のシーン、ロミオが踊りに加わる場面です。ニーノ・ロータ(Nino Rota)の音楽が素晴らしいです。

Romeo & Juliet - Zefirelli - 1968 - New Soundtrack - Part 1
Romeo & Juliet - Zefirelli - 1968 - New Soundtrack - Part 2


ロミオが踊りに加わる前からの動画。キャピュレット家の舞踏の場面です。

Romeo Y Julieta 1968 Español Latino Parte 3

1968年「ロミオとジュリエット」のテーマ曲「ロミオとジュリエット / WHAT・IS・A・YOUTH」をグレン・ウェストン(Glen Weston)が歌いました。この動画はその歌を歌っているところからはじまるキャピュレット家の舞踏会。

What Is A Youth - OST - (Romeo and Juliet 1968)


What Is A Youth

What is a youth? Impetuous fire.
What is a maid? Ice and desire.
The world wags on.

A rose will bloom.
It then will fade.
So does a youth.
So do-o-o-oes the fairest maid.

Comes a time when one sweet smile.
Has its season for a while...Then love's in love with me.
Some they think only to marry, Others will tease and tarry,
Mine is the very best parry. Cupid he rules us all.
Caper the cape, but sing me the song,
Death will come soon to hush us along.
Sweeter than honey and bitter as gall.
Love is a task and it never will pall.
Sweeter than honey-and bitter as gall.
Cupid he rules us all.

A rose will bloom.
It then will fade.
So does a youth.
So do-o-o-oes the fairest maid.

....Dialogue Segment....

A rose will bloom
It then will fade
So does a youth.
So do-o-o-oes the fairest maid.....

チャイコフスキー・・・、残念ですが、映画音楽ならニーノ・ロータ、バレエ音楽ならプロコフィエフと思っている私です。

今回のプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」(ロメオとジュリエット)は、次のとおり。太字のところはクリックするとピティナの動画にリンクされているので、ピアノの演奏を楽しめます。

Romeo and Juliet by Prokofiev

Act I

Scene 1

No 1 Introduction

No 2 Romeo

No 3 The street awakens

No 4 Morning Dance

No 5 The Quarrel

No 6 The Fight

No 7 The Prince gives his order

No 8 Interlude

Scene 2

No 9 Preparing for the Ball (Juliet and the Nurse)

No 10 Juliet as a young girl

No 11 Arrival of the guests (Minuet)

No 12 Masks

No 13 Dance of the Knights

No 14 Juliet's Variation

No 15 Mercutio

No 16 Madrigal

No 17 Tybalt recognizes Romeo

No 18 Departure of the guests (Gavotte) (This number is an adaptation of the third movement of Symphony No. 1 (Prokofiev))

No 19 Balcony : Scene

No 20 Romeo's Variation

No 21 Love Dance

Act II

Scene 1

No 22 Folk Dance

No 23 Romeo and Mercutio

No 24 Dance of the five couples

No 25 Dance with the mandolins

No 26 The Nurse

No 27 The Nurse gives Romeo the note from Juliet

Scene 2

No 28 Romeo with Friar Laurence

No 29 Juliet with Friar Laurence

Scene 3

No 30 The people continue to make merry

No 31 A Folk Dance again

No 32 Tybalt meets Mercutio

No 33 Tybalt and Mercutio fight

No 34 Mercutio dies

No 35 Romeo decides to avenge Mercutio's death

No 36 Finale

Act III

Scene 1

No 37 Introduction

No 38 Romeo and Juliet (Juliet's bedroom)

No 39 The last farewell

No 40 The Nurse

No 41 Juliet refuses to marry Paris

No 42 Juliet alone

No 43 Interlude

Scene 2

No 44 At Friar Laurence's

No 45 Interlude

Scene 3

No 46 Again in Juliet's bedroom

No 47 Juliet alone

No 48 Morning Serenade

No 49 Dance of the girls with the lilies

No 50 At Juliet's bedside

Epilogue

No 51 Juliet's funeral

No 52 Death of Juliet

1幕

1曲 前奏曲

1場

2曲 ロメオ

3曲 街の目覚め

4曲 朝の踊り

5曲 喧嘩

6曲 決闘

7曲 大公の宣言

8曲 間奏曲

2場

9曲 舞踏会の準備

10曲 少女ジュリエットOp.75-4
11曲 客人たちの登場(メヌエット)

12曲 仮面Op.75-5

13曲 騎士たちの踊り Op.75-6

モンタギュー家とキャピュレット家/Montagues and Capulets
14曲 ジュリエットのヴァリアシオン

15曲 マーキュシオ
16曲 マドリガル

17曲 ティボルトはロメオを見つける

18曲 ガヴォット(客人たちの退場) ※古典交響曲の第3楽章を改作して転用

19曲 バルコニーの情景

20曲 ロメオのヴァリアシオン

21曲 愛の踊り

2幕

3場

22曲 フォーク・ダンス

23曲 ロメオとマーキュシオ

24曲 五組の踊り

25曲 マンドリンを手にした踊り

26曲 乳母

27曲 乳母はロメオにジュリエットの手紙を渡す

4場

28曲 ローレンス僧庵でのロメオ

29曲 ローレンス僧庵でのジュリエット

5場

30曲 民衆のお祭り騒ぎ

31曲 一段と民衆の気分は盛り上がる

32曲 ティボルトとマーキュシオの出会い

33曲 ティボルトとマーキュシオの決闘

34曲 マーキュシオの死

35曲 ロメオはマーキュシオの死の報復を誓う

36曲 第2幕の終曲

3幕

37曲 前奏曲

6場

38曲 ロメオとジュリエット

39曲 ロメオとジュリエットの別れ
40曲 乳母

41曲 ジュリエットはパリスとの結婚を拒絶する

42曲 ジュリエットひとり

43曲 間奏曲

7場

44曲 ローレンス僧庵

45曲 間奏曲

8場

46曲 ジュリエットの寝室

47曲 ジュリエットひとり

48曲 朝の歌

49曲 百合の花を手にした娘たちの踊り

50曲 ジュリエットのベッドのそば

4幕

9場

51曲 ジュリエットの葬式

52曲 ジュリエットの死

| Ballet バレエ | 20:48 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
ボリショイバレエ 白鳥の湖

マリインスキー・バレエ(キーロフ・バレエ)の「白鳥の湖」(ユーリヤ・マハリナのオデット、オディール)から、黒鳥オディールの記事でご紹介したように、1875年にボリショイ劇場の依頼によりチャイコフスキーが作曲し、ヴェンツェル・ライジンガーの振り付け、ウラジミール・ペギチェフ、ワシリー・ゲルツァーの台本のバレエ作品。初演は1877年3月4日に、ボリショイが公演しました。

キーロフバレエ 白鳥の湖 黒鳥オディール

不興の作品は、マリインスキー・バレエ(キーロフ・バレエ)で、私の大好きな振り付けマリウス・プティパ、レフ・イワノフ、そして台本はチャイコフスキーの弟モデスト・チャイコフスキーによって改訂されたものが大好評。チャイコフスキーの死後2年を経た頃です。

Bolshoi Theatre started the 234

ボリショイ劇場2009/2010シーズン
(第234シーズン)の白鳥の湖


マリインスキー・バレエ(キーロフ・バレエ)の蘇演が1895年1月15日でした。このときにオデット、オディールの二役とオディールの32回転をはじめて披露したのがピエリーナ・レニャーニです。

お家元のボリショイバレエでも、以降はこのマリウス・プティパ、レフ・イワノフの振り付けで踊ります。マリインスキー・バレエ(キーロフ・バレエ)は優美で可愛らしい脚の動きが命。ボリショイでもその動きが表現されています。

Svetlana Zakharova and Roberto Bolle  Swan Lake

スカラ座  白鳥の湖 Bourmeister production ブルメイステル版
ウラジーミル・ブルメイステル (1904-1970)台本・振り付け


1996年マリインスキー劇場バレエ団に入団、2003年にボリショイに移籍したのがスヴェトラーナ・ザハロワ(Svetlana Zakharova)です。映像画像はウラジミール・ブルメイステル版を踊るスヴェトラーナ・ザハロワ。

YOU TUBE
Svetlana Zakharova and Roberto Bolle Bourmeister production of Swan Lake

Svetlana Zakharova and Roberto Bolle   Swan Lake

Swan Lake
(Svetlana Zakharova-Roberto Bolle, La Scala 2004)


ミラノ・スカラ座バレエ団エトワール、英国ロイヤル・バレエ団ゲストプリンシパル、アメリカン・バレエ・シアター プリンシパルのロベルト・ボッレ(Roberto Bolle )とミラノ・スカラ座で「白鳥の湖」を踊りました。

ロベルト・ボッレはルドルフ・ヌレエフ(Rudolf Khametovich Nureyev)版の「白鳥の湖」がレパートリー。マリウス・プティパ、レフ・イワノフ版の古典的で貴族的な振り付けとは違い、芸術性が強調されています。そしてパリ・オペラ座でも踊られているブルメイステル版(1953年)はドラマ的(ドラマティック)ですね。

黒鳥オディールよりも、白鳥オデットのほうが私には見ごたえがあるような気がします。オディールファンの私には残念ですが。

YOU TUBE
Svetlana Zakharova & Roberto Bolle - La Bayadere Pas de Deux (La Scala)

Svetlana Zakharova and Roberto Bolle

ミラノ・スカラ座での「白鳥の湖」 (2004) オデットのシーン
スヴェトラーナ・ザハロワ&ロベルト・ボッレ

Svetlana Zakharova and Roberto Bolle

Swan Lake
(Svetlana Zakharova-Roberto Bolle, La Scala 2004)


何度も書きますけど、楓はマリインスキー・バレエ(キーロフ・バレエ)で踊るユリヤ・マハリナのオディールがすきなんですね。

マリウス・プティパ、レフ・イワノフの原振り付けを元にした黒鳥のパドドゥは、スヴェトラーナ・ザハロワも踊っています。

Pas de deux- Swan lake com svetlana Zakharova


ユリア・マハリナ 過去記事
Yulia Makhalina  Swan Lake- Black Swan- Pas De Deux
スヴェトラーナ・ザハロワ
Svetlana Zakharova- Swan Lake- Black Swan- Pas De Deux

キーロフバレエ 白鳥の湖 黒鳥オディールからは、アリーナ・ソーモア、ナタリア・ドゥジンスカヤ、ウリヤーナ・ロパートキナ、 ニーナ・アナニアシヴィリ、ジリアン・マーフィー、ナタリア・マカロワ、マリアネラ・ヌニェスなどのオディールの動画にリンクしています。


ボリショイバレエ 第1幕 ワルツ

 

Swan Lake - Act1 Waltz Performed at Bolshoi Theater in April 25, 1989

1989年 4月 ボリショイ劇場で


中央奥に後ろ向きに踊るのが道化役のミハイル・シャルコフです。明日の王宮の舞踏会で花嫁を選ぶように言われるジークフリート王子の21歳の誕生日会。

Swan Lake - Act1 Waltz (Performed at Bolshoi Theater in April 25, 1989)

パ・ド・トロワ、王子のソロ、乾杯の踊りと続きます。

パ・ド・トロワは、3人の踊りで始まり、続いて、女性のソロ(ファースト・ヴァリエーション)、男性のソロ。そしてもう一人の女性のヴァリエーション、3人で踊るコーダです。この場面ではタチアナ・ベスメルトノワ(Tatyana Bessmertnova)が踊っています。タチアナ・ベスメルトノワ(Tatyana Bessmertnova)がもう一人のソロを踊ります。

1989 Bolshoi Ballet Swan Lake Pas De Trois

この動画の1989年のボリショイバレエの「白鳥の湖」の主演は、アラ・ミハリチェンコ(オデット、オディール)とユーリー・ヴァシュチェンコ(王子)です。


ボリショイバレエ 第2幕 オデットと王子のパ・ダクシオン
アラ・ミハリチェンコ(オデット、オディール)

 

Bolshoi Swan Lake - Pas daction of Odette and Sigfried 2

アラ・ミハリチェンコとユーリー・ヴァシュチェンコ


王子は狩りに出かけ、美しい白鳥たちの姿に目を奪われます。そして次々と白鳥たちは乙女の姿に変わり、オデットと出会います。そして明日の舞踏会でオデットを花嫁にすることを誓います。

Bolshoi Swan Lake - Pas d'action of Odette and Sigfried 2


ボリショイバレエ 第2幕 四羽の白鳥たちの踊り
(小さな白鳥の踊り)Pas de Quatre Small Swans

 

Bolshoi Swan Lake - Pas de Quatre Small Swans

Dance of the Little Swans
1989年 4月 ボリショイ劇場で


いまでは「四羽の白鳥」が代名詞ですが、本当は3羽の白鳥でも踊ります。タイトルは「小さな白鳥たちの踊り」です。
Swan Lake - Act2 Dance of the Little Swans(Performed at Bolshoi Theater in April 25, 1989)
6組24羽が3組ずつ左右に揃う中で踊るパ・ド・カトル(Pas de Quatre)です。原振付マリウス・プティパ、レフ・イワノフを元に ユーリー・グリゴローヴィチが改訂した振り付けで踊っています。


ボリショイバレエ 第3幕 王宮の舞踏会 

第3幕はオデットになりすましたオディールの登場。父親ロットバルトとともに登場。そしてハンガリーの踊り(チャールダーシュ)、ナポリの踊り、スペインの踊りが有名ですね。

Bolshoi Swan Lake

ハンガリーの踊り

Bolshoi Swan Lake

来客たちの踊り ポーランド?

Bolshoi Swan Lake

スペインの踊り


チャイコフスキー バレエ音楽 「白鳥の湖」 組曲では、情景、ワルツ、四羽の白鳥たちの踊り、オデットと王子のパ・ダクシオン、情景(招待客の登場とワルツ)、ナポリの踊り、情景・終曲のうちの情景(招待客の登場とワルツ)になりますね。

Bolshoi Swan Lake

ナポリの踊り

Bolshoi Swan Lake

来客たちの踊り ロシアだった?

Bolshoi Swan Lake

花嫁候補の踊り

Bolshoi Swan Lake

王子の母にはイルゼ・リエパ Ilze Liepa



 ボリショイバレエ 第3幕 アラ・ミハリチェンコのオディール

Alla Mikhalchenko


アラ・ミハリチェンコ(Alla Mikhalchenko)のオディールです。毅然とした踊り方をするなぁと思って見ています。

Alla Mikhalchenko.Swan Lake.Bolshoi.Ballet.1989.Act2

Bolshoi Swan Lake

アラ・ミハリチェンコ(Alla Mikhalchenko)


アレクサンドル・ヴェトロフ( Alexander Vetrov)が演じる父ロッドバルトと登場したアラ・ミハリチェンコ(Alla Mikhalchenko )のオディールは、王子を誘惑します。

Bolshoi Swan Lake


ボリショイバレエではロッドバルトのソロも充分に見ごたえがあります。このソロのあとに、オディールのソロ(第12番 いたずらっ子)、そして「パ・ド・シス(第19曲)」のコーダとなります。

Swan lake 11 of 15 bolshoi ballet

Bolshoi Swan Lake


ロッドバルトのソロのあと、舞台は明るくなり、躍動的な音楽に変わります。

Swan lake (12 of 15) ballet

Alla Mikhalchenko

オディールのフェッテ・アン・トゥールナン


私がこよなく愛するオディールの32回転。お気に入りはユーリヤ・マハーリナですが、アラ・ミハリチェンコも素敵です。

Swan lake (13 of 15) ballet


ナタリア・ベスメルトノワ(Natalia Bessmertnova)


ユーリー・グリゴローヴィチの愛妻ナタリア・ベスメルトノワ(Natalia Bessmertnova)が、オデット、オディールを踊っていました。2008年、66歳で亡くなったナタリア・ベスメルトノワ。

Natalia Bessmertnova and Alexander Bogatyrev. Coda from Black Swan Pas de Deux

グリゴローヴィチ版で踊るボリショイのナタリア・ベスメルトノワ


32回転後の「パ・ド・シス(第19曲)」のコーダで、グリゴローヴィチ版で踊るボリショイのナタリア・ベスメルトノワは、後ろへパ(ステップ)します。

Natalia Bessmertnova and Alexander Bogatyrev. Coda from Black Swan Pas de Deux

Yulia Makhalina (Swan Lake) Kirove Ballet

Yulia Makhalina (Swan Lake) Kirove Ballet


同じ場面でマリインスキーバレエ団のユーリヤ・マハーリナ(ユリヤ・マハリナ)は、躍動感あふれる絶妙な脚の動きを駆使したジュテ(ジャンプ)なんですよぅ!

Natalia Bessmertnova and Alexander Bogatyrev. Coda from Black Swan Pas de Deux

Natalia Bessmertnova and Alexander Bogatyrev


キーロフバレエ 白鳥の湖 黒鳥オディールからもご覧いただいているオディール。どなたのオディールがお好きになられたでしょうか?


 
コメント:ボリショイ劇場がチャイコフスキーに依頼した白鳥の湖。歴代の一人ナタリア・ベスメルトノワに続いたアラ・ミハリチェンコは毅然とした踊り方です。

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マリインスキー・バレエ(キーロフ・バレエ) くるみ割り人形


前回もご紹介したキーロフ・バレエは、現在マリインスキー・バレエ団となっています。キーロフ・バレエ団の頃は旧ソ連の時代で、ニジンスキー、パヴロワが所属していたところ。

The Nutcracker


この映像画像の「くるみ割り人形」は1993年10月。初演の1892年12月19日から100年後のマリインスキー・バレエ(キーロフ・バレエ)の公演です。

マリンスキー劇場の支配人イワン・フセヴォロシスキーはE.T.A.ホフマンの童話の「くるみ割り人形と二十日ねずみの王様」を原作とするバレエの音楽をチャイコフスキーに依頼しました。

マリウス・プティパは、デュマがホフマンの童話を翻訳した「くるみ割り人形」から台本と振り付けを考えました。リハーサルで倒れたプティパにかわりレフ・イワノフが振り付け。

この場面は第2幕。くるみ割り人形でもある王子、そして少女クララがお菓子の国にやってきたところ。


金平糖の精の踊り(ドラジェの精の踊り)

Mariinsky Ballet (Kirov Ballet)

金平糖の精の踊りは当時所属していたラリッサ・レジュニナ


「くるみ割り人形」の金平糖の精の踊りは日本語のタイトルで、原題は「ドラジェの精の踊り」(Danse de la Fée Dragée)で、英語圏では「シュガープラムの精の踊り」(Dance of the Sugar Plum Fairy)です。

お祝いの糖衣菓子の精のこの曲は、ピアノの姉妹の鍵盤楽器チェレスタをチャイコフスキーは起用したのです。

Mariinsky Ballet (Kirov Ballet)

20代の頃のラリッサ・レジュニナ(Larissa Lezhnina)


マリインスキー・バレエ(キーロフ・バレエ)では、チャイコフスキー作曲のバレエ音楽に、19世紀の振付家プティパとイワーノフをベースにしているので、とっても古典的でありながら難しい振り付けを踊ります。

Dance of the sugar plum fairy from The Nutcracker
リンクからラリッサ・レジュニナの踊りを鑑賞してみてくださいな。


第7曲 葦笛の踊り 

この曲「葦笛の踊り」と、この振り付けが好きなんです。動画が挿入できなくなっていますのでリンクからご覧ください。
You Tube Dance of the Reed-Pipes
古典的で優雅な振り付けを楽しめます。

Dance of the Mirlitons

1993年 マリインスキー・バレエ公演でのワガノワの生徒


1738年頃に創設された帝室バレエ学校(ワガノワ・バレエ学校 Vaganova Ballet Academy)は、舞踏家ジャン=バティスト・ランデ(Jean-Baptiste Landé)が設立しました。

ジャン=バティスト・ランデはスウェーデン王フレドリク1世(Fredrik I)の庇護を受けていました。1734年にロシアに招待され、氷の宮殿を建設したロシアの女帝(ロシア皇帝)アンナ・イヴァノヴナと、このバレエ学校を創立したのです。

Dance of the Mirlitons

絶妙なテンポが可愛らしい!


1934年、バレエ教授のアグリッピナ・ワガノワ(1879〜1951)から、ワガノワ・バレエアカデミーと呼ばれるようになったのですね。

マリインスキー・バレエ公演でのおもちゃの笛「ミルリトン」が踊る 第7曲 葦笛の踊り (Danse des mirlitons)は、ワガノワ・バレエ学校の生徒が踊ります。とっても可愛らしく、そして名門ワガノワ・バレエ学校のレベルの高さがうかがわれます。
Vaganova Ballet Academy The Nutcracker Pas de Trois
同じ衣装に同じ振り付けの1992年のワガノワ・バレエ・アカデミーでの「くるみ割り人形 葦笛の踊り」。1993年のマリインスキー・バレエ団(キーロフ)と踊ったワガノワの生徒に良く似ています。二番目のソロは実はYana Selina(ヤナ・セーリナ)です。

Yana Selina  Le Réveil de Flore

プティパの原振り付け フローラの目覚め
ヤナ・セーリナとエカテリーナ・オスモールキナ


Vaganova Academy Nutcracker - PAS DE TROIS
2010年の1月10日のワガノワ・バレエ・アカデミーの公演。生徒は、Рената Шакирова, Анна Голубева, Денис Тарасовです。この中からソリストに残るのは誰?入学は9歳から、卒業は8年後。

くるみ割り人形の改訂

ホフマン原作の童話は、主人公マリーの名付け親のドロッセルマイヤーの甥が、魔法でくるみ割り人形にされてしまったのですね。マリーによって救われ、「人形の国」から帰ってきたマリー。そして王子(ドロッセルマイヤーの甥)が迎えにきて、二人で「お人形の国」に旅立つというお話でした。

プティパの台本、振り付けは、彼の急病から後任のイワノフによって完成されて、主人公の少女の名はクララ。マリンスキー劇場では子役たちが演じる第1幕。第1場はねずみからお人形を救ううクララ。第2場は雪の国で雪の精たちと出会います。

Waltz of the Snowflakes from The Nutcracker (Mariinsky)

The Nutcracker

第1幕 第1場 名付け親のドロッセルマイヤーから
くるみ割り人形を贈られた少女クララ


そしてバレエの第2幕がお菓子の国の王子と女王たる金平糖の精のグランパドドゥが、マリンスキー劇場のバレエ「くるみ割り人形」の見どころとなるのですね。

この第2幕からのバレエの見どころの登場を改訂したのがワイノーネンです。コクリューシ王子と踊るお菓子国の王女金平糖の精は、初演から40年後の1934年にワイノーネンによって物語の少女マーシャ(原台本クララ)も王女もプリマドンナが踊るというように改訂しました。

キャストは「白鳥の湖」でのオデット、オディール同様に、マーシャ(クララ)と金平糖の精(王女)は同じプリマドンナになったわけです。


演奏会用組曲 「くるみ割り人形」

チャイコフスキーはバレエの初演に先立ち、1892年3月19日初演された組曲版で、「くるみ割り人形」から8曲を演奏会用として披露しました。

バレエでは第1曲は物語が始まる前に、オーケストラが舞台の幕が下りた状態で演奏されるのが「小序曲」になります。

March and Childrens Galop from Nutcracker

第2曲 第1幕 「行進曲」の音楽で登場する子供達

Dance of the sugar plum fairy

第3曲 第2幕 金平糖の精の踊り
(Danse de la Fée Dragée)


バレエでは第2幕の第12曲 登場人物たちの踊り(ディヴェルティスマン Divertissement)では、1曲目のスペインの踊り (Le chocolat)、6曲目のジゴーニュ小母さんと道化たち (La mère
Gigongne et les polichinelles)をのぞいて、演奏会用組曲には次の4曲を選んでいます。

March and Children's Galop from Nutcracker - Act 1
動画は第2曲の第1幕の場面。チャイコフスキーの作曲した行進曲で子供たちが登場する場面です。

Le chocolat

演奏会用組曲ではない スペインの踊り
第2幕 チョコレート (Le chocolat)


Le café

第5曲 第2幕 コーヒー (Le café) アラビアの踊り

Tea: Chinese Dance

第6曲 第2幕 お茶 (Le Thé) 中国の踊り

Trepak (Russian Dance).

第4曲 第2幕 トレパーク (Trépak) ロシアの踊り

Dance of the Mirlitons

第7曲 第2幕 葦笛の踊り (Danse des mirlitons)


バレエでは第2幕の第13曲 花のワルツをバレエ組曲「くるみ割り人形」で最後の曲に選んでいます。

Valse des fleurs

第8曲 第2幕 

花のワルツ (Valse des fleurs)



第14曲 パ・ド・ドゥ  金平糖の精と王子のパ・ド・ドゥ

バレエ「くるみ割り人形」の第2幕のみどころは、アダージュ、ヴァリアシオン機淵織薀鵐謄蕁法▲凜.螢▲轡ン II ドラジェの精の踊り(金平糖の精の踊り)、コーダの「パ・ド・ドゥ」ですね。


Pas de deux

第2幕 パ・ド・ドゥ (Pas de deux)

The Prince and the Sugarplum Fairy

金平糖の精と王子のパ・ド・ドゥ アダージュ

The Prince and the Sugarplum Fairy

パ・ド・ドゥ   アダージュ

Nutcracker Lezhnina Baranov 2 act part 9 Tarantella.avi

ヴァリアシオン I (タランテラ)

Dance of the sugar plum fairy

ドラジェの精の踊り(金平糖の精の踊り)

coda

 パ・ド・ドゥ (Pas de deux) コーダ


part 8 Pas de deux をぜひ鑑賞してみてくださいね。そして最後はくるみ割り人形を抱いて夢から覚めるマーシャ(クララ)で終わりますが、バージョンは多数あって、私はマリインスキー・バレエ(キーロフ・バレエ)が一番好きなようです。
| Ballet バレエ | 20:22 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
キーロフバレエ 白鳥の湖 黒鳥オディール

Kirov Ballet

オディールを踊るユーリヤ・マハーリナ


キーロフバレエの白鳥の湖。マリウス・プティパ、レフ・イワーノフ の原振付(1895年版)にいっそうに近いんです!古典バレエが好きな楓にはちょっとしたストレス解消になってます。

こちらは3幕(あるいは2幕)の王宮の誕生パーティの舞踏会。ここにオデットになりすましたオディールが登場。

Swan Lake by Kirove Ballet

オディールのソロ


オデット、オディールを踊るユーリヤ・マハーリナ。チャイコフスキーのピアノ小品集、18の小品 Op. 72 - 第12番 いたずらっ子 ホ長調の曲に合わせて踊っています。悪魔ロットバルトはエリダール・アリーエフです。

導入部、アダージオ、王子のソロ、オディールのソロ、コーダの5曲が、楽しく聴かせてくれます。

Swan Lake by Kirove Ballet

「黒鳥のパドドゥ」


王子ジークフリードはイーゴリ・ゼレーンスキー、道化はユーリ・ファテーエフ です。こちらは。黒鳥(オディール)とジークフリート王子のグラン・パ・ド・ドゥの最初。

原総譜第5曲第1ヴァリアシオン前半の曲。そして王子のソロ(原総譜第5曲の第1ヴァリアシオン後半)、そして最初の画像は、このあとで、オディールのソロ(第12番 いたずらっ子)となります。

Swan Lake by Kirove Ballet


とっても見ごたえがあります。ユーリヤ・マハーリナは、安定した踊りよりも、はやさ、そして滑るように踊り、繊細な足の動きや優雅なしなやかな肢体に惚れ惚れ。

黒鳥オディールのフェッテ・アン・トゥールナン(32回転)にもうっとり。黒鳥(オディール)とジークフリート王子のグラン・パ・ド・ドゥが一番好きです。チャイコフスキーの音楽とオディール(ユーリヤ・マハーリナ)の踊りの息があうこと!

Kirov Ballet

「黒鳥オディールのフェッテ・アン・トゥールナン」


原総譜第5曲または第19曲のコーダの音楽が使用されています。もともとは、姫君たちのワルツ(王子の花嫁候補)の曲「パ・ド・シス(第19曲)」のコーダが、ここに転用。

ユーリヤ・マハーリナのオディールはこちら
Tchaikovsky: Swan Lake - The Kirov Ballet
Yulia Makhalina (Swan Lake) Kirove Ballet

結局、チャイコフスキーの作曲した「白鳥の湖」は、編曲や転用で原総譜通りではありません。残念ですけど、振り付けや全四幕の見ごたえのあるバレエ。弟のモデスト・チャイコフスキーによって改訂されたものなんですね。

キーロフ(マイリンスキーバレエ団)のもう一人のオディールはアリーナ・ソーモア
Alina Somova Leonid Sarafanov Black Swan Pas de Deux Kirov Mariinsky Ballet

キーロフ(マイリンスキーバレエ団)、1953年のナタリア・ドゥジンスカヤ(Natalia Dudinskaya)のオディール。とっても安定感のあるスタイルです。
SWAN LAKE - Black Swan (Dudinskaya-Sergeyev, 1953)

黒鳥オディールのパ・ド・ドゥ、フェッテ・アン・トゥールナン
Uliana Lopatkina in Black Swan
Nino (Nina) Ananiashvili - Black Swan Coda
Gillian Murphy - Swan Lake - Black Swan
Viegnsay Valdes in Black Swan coda
 
Makarova & Nagy 1976  Coda Black Swan PdD
Marianela Nunez and Thiago Soares - Black Swan
Marianela Nunez - Odile (32回転)


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コメント:オデット、オディールを踊るユーリヤ・マハーリナ。チャイコフスキーの18の小品 Op. 72 - 第12番 いたずらっ子 ホ長調の曲に合わせて踊っているところも、フェッテ・アン・トゥールナンに次いでうっとりします。

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ロマンティック・バレエへの誘い マリー・タリオーニ



初演1832年 シルフィードを踊るマリー・タリオーニ


11月12日(日)東京文化会館で、19世紀の幻の名作バレエを甦らせている振付家ピエール・ラコットの「ロマンティック・バレエへの誘い」があります。「ラ・シルフィード」や「ドナウの娘」は、伝説の舞姫マリー・タリオーニが一世を風靡した名作です。

バレエの舞姫 マリー・タリオーニ(1804-1884)は、1832年のパリ・オペラ座で「ラ・シルフィード」を初演したことで知られています。振付は父フィリッポ・タリオーニで、森の妖精たちの舞う幻想的な世界が表現されています。花嫁のエフィと妖精シルフィードに迷うジェイムズ。彼は魔法使いの力で、シルフィードを空に舞い上がることができなくするのです。

それはシルフィードの命を消すことになるのです。


シルフィードは儚くこの世界を去り、花嫁エフィは、ジェイムズの友人グルンと幸せな結婚を迎え、妖精に恋をしたために破滅する青年の悲劇の物語。

音楽はジャン・マドレーヌ・シュナイツホーファ(Jean Madeleine Marie Schneitzhoeffer)でした。

この1832年の初演された「ラ・シルフィード」はバレエだけではなく、シルフィード風のヘアスタイル・シルフィード風ターバンやパラソルなどのファッションの流行が、社会現象ともなりました。

デンマークでは、1836年にはオーギュスト・ブルノンヴィル(August Bournonville)が振り付け、タリオーニ版は衰退し1972年ピエール・ラコットによって復元されました。



ラ・シルフィードの最初のシーンのタリオーニ姉弟
フランソワ=ガブリエル・レポール 画
(François-Gabriel Lépaulle 1804 - 86)


現在、もっとも一般的に広まったのは、その1836年の「ラ・シルフィード」で、タリオーニ版を観たオーギュスト・ブルノンヴィルの振り付けとヘルマン・フォン・ロヴィンショルドの音楽でした。

2008年のガラでの「ラ・シルフィード」は見ごたえありました。

Gala - "La Sylphide" pas de deux

オーギュスト・ブルノンヴィル版では、ボリショイ・バレエのナタリア・オシポワ(Natalia Osipova)のシルフィードも好きです。下記の動画からダイジェストで最後までご覧いただけます。



オーギュスト・ブルノンヴィル版 「ラ・シルフィード」


LA SYLPHIDE / Scenes from the Performances of the Estonian National Opera

「ラ・シルフィード」を再現したピエール・ラコット版は、下記の動画リンクから全場面を堪能できます。

パリ・オペラ座バレエ「ラ・シルフィード」全2幕
 ピエール・ラコット版(原振付フィリッポ・タリオーニ)、音楽ジャン・マドレーヌ・シュナイツホーファ
(Paris Opera Ballet 「La Sylphide」 choreographed by Pierre Lacotte, music by Schneitzhoeffer)

La Sylphide;2004; 1 of 12
La Sylphide;2004; 2 of 12
La Sylphide;2004; 3 of 12
La Sylphide;2004; 4 of 12
La Sylphide;2004; 5 of 12
La Sylphide;2004; 6 of 12
La Sylphide;2004; 7 of 12
La Sylphide;2004; 8 of 12
La Sylphide;2004; 9 of 12
La Sylphide;2004; 10 of 12
La Sylphide;2004; 11 of 12

マリー・タリオーニのロマンティック・バレエの演目が復活されているもので、 「パ・ド・カトル」があります。マリー・タリオーニと並ぶほかの3人のバレリーナの踊りを一度に楽しめる「4人の踊り」です。



1845年初演「パ・ド・カトル」 リトグラフ:A・E・シャロン
左・グリジ、中央・タリオーニ、右後方・グラーン、右前方・チェッリート


パ・ド・カトル Pas De Quatre(4人の踊り)のリトグラフで描かれているバレエ衣装は、何枚もの薄いチュールを重ねたもので、ロマンティックチュチュと呼ばれます。タリオーニのほかに、Carlotta Grisi,Lucile Grahn & Fanny Ceritoが描かれています。

振付家アントン・ドーリンが1941年にナタリア・クラソフスカ(ルシル・グラーン)、ミア・スラヴェンスカ(カルロッタ・グリジ)、アレクサンドラ・ダニロワ(ファニー・チェッリート)、アリシア・マルコワ(マリー・タリオーニ)の4人をキャスティングに復活させました。


ジュール・ペローがチェーザレ・プーニの作曲により振り付けた1幕の作品は、ニーナ・アナニアシヴィリのマリー・タリオーニで、次の動画からご覧いただけます。

Nina with Pugni's Pas de Quatre
Nina with Pugni's Pas de Quatre - Part 2
Nina with Pugni's Pas de Quatre - Part 3

トロカデロ・デ・モンテカルロバレエの「パ・ド・カトル」が最高です!
Le Grand Pas de Quatre 1/2 - Les Ballets Trockadero
Le Grand Pas de Quatre 2/2 - Les Ballets Trockadero new

マリー・タリオーニのロマンティック・バレエはこの9月に、小林紀子バレエ・シアター「レ・シルフィード」「ソリテイル」「パキータ」が上演されており、ロンドンのロイヤル オペラ ハウスでは、2007年1月に上演予定です。

また、「ドナウの娘(フルール・デ・シャン“野の花”)」が、東京バレエ団によって11月16日(木)〜18日(土)の3日間、日本初演が実現します。その初演のプロローグが、ピエール・ラコットの「ロマンティック・バレエへの誘い」です。



キーロフ・バレエ団(マリインスキー・バレエ団) 1991
「レ・シルフィード(ショピニアーナ) 第1幕


さて私が愛するマリインスキー・バレエ(元のキーロフ・バレエ団)の「レ・シルフィード(ショピニアーナ)」、物語は「ラ・シルフィード」とは違い、森の精(シルフィード)と詩人(ショパンともいわれています)が月明かりの下で踊り明かす物語。音楽はフレデリック・ショパンのピアノ曲「ショピニアーナ」を原曲としたグラズノフによる組曲で公演しています。

マリー・タリオーニの死後13年目のこと。そして初演から75年後です。



Konstantin  Somov  Les Sylphide-1932
レ・シルフィード(ショピニアーナ) コンスタンティン・ソーモフ画


最初にショパンの旋律をバレエに使おうと考案したのは、当時マリインスキー・バレエ(キーロフ・バレエ団)の振付師だったミハイル・フォーキンで、アレクサンドル・グラズノフ編曲したショパンの4曲(軍隊ポロネーズ、夜想曲ヘ長調、マズルカ作品50−3、タランテラ)と、ショパンの原曲「ワルツ嬰ハ短調」の5曲を使用しました。

ショパンの曲で初演したのは1907年のマリインスキー・バレエ(キーロフ・バレエ団)。その2年後の1909年に結成されたばかりのバレエ・リュスにミハイル・フォーキンが参加し、改定した第三版を上演したのです。

バレエ・リュスの「レ・シルフィード(ショピニアーナ)」の舞台スケッチとバレエ画像はこちらから。

記事 バレエ・リュス ピカソの妻 オルガ・コクローヴァ



ロイ・ダグラスの編曲による ショパンの華麗なる大円舞曲の場面


Chopiniana Kirov Ballet ”Mariinsky” の踊りは下記からご覧いただけます。

1958 Part 1 of 3 Kirov Mariinsky Ballet Les Sylphides Chopiniana Petrova Kolpakova Alekseeva Semenov
1958 Part 2 of 3 Kirov Mariinsky Ballet Les Sylphides Chopiniana Petrova Kolpakova Alekseeva Semenov
1958 Part 3 of 3 Kirov Mariinsky Ballet Les Sylphides Chopiniana Petrova Kolpakova Alekseeva Semenov

ショパンの「ワルツ嬰ハ短調」はこちらの場面。
LES SYLPHIDES - Waltz (Komleva-Vikulov, 1969)


いまは、ロイ・ダグラス(Roy Douglas)の編曲で、前奏曲イ長調(あるいは軍隊ポロネーズ)、夜想曲変イ長調、ワルツ変ト長調、マズルカ作品33-2、マズルカ作品67-3、ワルツ嬰ハ短調、華麗なる大円舞曲を使用しています。

1991:Asylmuratova,Zaklinsky,Pankova,Polikarpova
Chopiniana(LES SYLPHIDES Asylmuratova-Zaklinsky, 1991) - 1 of 4
Chopiniana(LES SYLPHIDES Asylmuratova-Zaklinsky, 1991) - 2 of 4
Chopiniana(LES SYLPHIDES Asylmuratova-Zaklinsky, 1991) - 3 of 4
Chopiniana(LES SYLPHIDES Asylmuratova-Zaklinsky, 1991) - 4 of 4

こうしてマリー・タリオーニが広めたロマンティック・バレエが現代まで続いたのかというと、ヨーロッパはこのロマンティック・バレエを忘却のかなたへ押しやったのです。

英国のヴィクトリア時代には、このロマンティック・バレエは似つかわないものだったのですね。こうしてロシアでは、そのロマンティック・バレエが伝え続けられ、バレエ・リュスのパリ公演で、復活したのです。



マリー・タリオーニのフローラ 
Marie Taglioni in Flore et Zéphire 1831
原画 アルフレッド・エドワード・シャロン(Alfred Edward Chalon)
リトグラフ リチャード・ジェームス・レーン(Richard James Lane)


マリー・タリオーニ(Marie Taglioni)は1847年に引退。「悪魔のロベール」、「ドナウの娘」、「パ・ド・カトル」、「ジターナ」などの代表作のほかに、「フローラと西風ゼピュロス」のフローラも演じています。

「フローラと西風ゼピュロス」の神話は皆さんもよくご存知で、画家たちも多くの作品を残していますね。

アルフレッド・エドワード・シャロン(Alfred Edward Chalon)は、宮廷や貴族、そして芸術家たちの肖像画を多く残しています。マリー・タリオーニのバレエの場面も描いています。



マリー・タリオーニのインドの舞姫ニキヤ
 「神とラ・バヤデール」( Le Dieu et la bayadère)
アルフレッド・エドワード・シャロン(Alfred Edward Chalon)


この作品は、「ラ・バヤデール」(La Bayadère)としてバレエでは有名ですが、1830年にフィリッポ・タリオーニ(Filippo Taglioni)の振り付けでは「神とバヤデール」(Le Dieu et la bayadère)です。

古代インドの戦士ソロルは寺院の舞姫(バヤデール)のニキヤと神の前で結婚の誓いをたてますが、王(ラジャ)はソロルをガムザッティと結婚させます。彼らの祝宴で悲しげに踊るニキヤはガムザッティの罠により毒蛇によって命を落とします。ガムザッティとソロルの結婚式。神は愛の誓いを破ったソロルに罰を与えたため、みな一緒に死んでしまうという物語。

La bayadere - Opera Nacional de Paris

Nikiya
Nikiya & Gamzatti
La bayadère-danse des foulards

「ラ・バヤデール」(La Bayadère)としては、1877年のニキヤにエカテリーナ・ヴァゼム(Ekaterina Vazem)、ソロンにレフ・イワノフ(Lev Ivanov)、そして音楽はレオン・ミンクス、振付はマリウス・プティパで初演されています。

その後の、キーロフバレエ(現在のマリインスキーバレエ団)が1961年に公演されたものがもっとも有名かもしれません。バレエ「白鳥の湖」、「ロミオとジュリエット」同様に、ユーリー・グリゴローヴィチ版、ナタリア・マカロワ版、ルドルフ・ヌレエフ版などがあります。
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バレエ・リュス ピカソの妻 オルガ・コクローヴァ
ボリショイ・バレエ  DVD「スペードの女王」− ツィスカリーゼとリエパの二人はオリジナル・キャストだといいます。1幕場面だけですと、臨場感に欠けてしまいましたね。ルイザ・スピナテッリによる衣裳も、あの幕場面だけなので、いいともなんとも・・・。NHKの、ボリショイバレエ団の「スペードの女王」を観ていました。振り付けは、ローラン・プティ!これまでのクラシックなボリショイではない、モダンなバレエ。どうでしたか?このボリショイバレエ団から、「ロシア・バレエ団」と呼ばれた「バレエ・リュス」を思い出しましたよ。

バレエ・リュスのパリオペラ座初演は、イーゴリ・ストラヴィンスキーが作曲した、L'Oiseau de Feu(火の鳥)でした。1910年6月25日のことです。

牝鹿 les biches

バレエ・リュス 1923年公演 「牝鹿」 マリー・ローランサン
Les Biches 1923 Marie Laurencin


バレエ・リュスに関係した芸術家は、ストラヴィンスキー、ドビュッシー、ラヴェル、R.シュトラウス、サティ、マヌエル・デ・ファリャ、プロコフィエフ、プーランク、ジョルジュ・オーリック、ミヨー、ピカソ、マティス、ドラン、マリー・ローランサン、シャネル、ブラック、ユトリロ、エルンスト、ミロ、デ・キリコ、ルオー、コクトー、など。(引用:Wikipedia

Ballets Russes: the art of costume
バレエ・リュスのバレエ衣装の動画

1760年に、 ノヴェールによってバレエ・ダクシオンについての著作が発表され、動き、音楽、装置、衣装など、すべての構成要素を、ひとつの芸術作品とすることが確立されていました。



バレエ・リュス レ・シルフィード(ショピニアーナ) 舞台スケッチ
アレクサンドル・ベノワ(アレクサンドル・ベヌア)
Les Sylphides(Chopiniana) Alexandre Benois


1909年にバレエ・リュスによるパリのシャトレ劇場での「Les Sylphides(レ・シルフィード)」は、振付がミハイル・フォーキン 音楽はフレデリック・ショパンでした。1832年、シャルル・ ノディエが物語にしたものをアドルフ・ヌリが脚色。



クレムリン・バレエ団「21 世紀のバレエ・リュス
Kremlin Balle 2011年公演 ショピニアーナ
アレクサンドル・ベノワ(アレクサンドル・ベヌア)の舞台のよう


レ・シルフィードの原典は、バレエ「La Sylphides(ラ・シルフィード)」で、マリー・タリオーニの十八番。マリーの父が振付で、音楽は、J.シュナイツホーファでした。マリーは、はじめてのトゥシューズでつま先立ちをしかわいいチュチュで踊り、ロマン主義とロマンティックバレエの時代が開花したのです。



バレエ・リュス レ・シルフィード(ショピニアーナ)
Ballets Russes Les Sylphides(Chopiniana)


このマリー・タリオーニの「ラ・シルフィード」の物語を変えて、ショパンの原曲を編曲したものを、バレエ・リュスが初演したのです。下記記事からは、「ラ・シルフィード」、「レ・シルフィード」の全幕を動画でみることができます。

記事 ロマンティック・バレエへの誘い マリー・タリオーニ




PARADE, IL CAST DEL 1917 Lydia Lopokova e Nicolas Zvereff I due acrobati時は流れて1917年のパリのシャトレ座。ディアギレフ率いるバレエ・リュスは、コクトー作「 Parade パラード」を初演。音楽はタイプライターの音、自動車のサイレンが響く、サティの「Parade バラード」、そして美術はピカソが担当しました。(画像引用:Marcel Proust


 
旅芸人の一座が、ある見世物小屋の前で見世物をします。つまり旅芸人の一座の見世物で、通行人たちは「見世物小屋の見世物」と思い、誰も「見世物小屋」へ足を踏み入れず、一人の入場者もいない「見世物小屋」のお話です。



バレエ・リュス コクトー作「 Parade パラード」
画 パブロ・ピカソ Pablo Picasso

このとき、詩人アポリネールがはじめて「シュールレアリズム」という言葉で、このバレエを表現します。

Everyone Loves a Parade  
動画 バレエ・リュス「パラード」の再現

Erik Satie - Parade 
サティの「パラード」




ピカソは恋人エヴァが亡くなったあとのことで、「アヴァンギャルド」から「ピカソ・クラシック」への転換期として、この「Parade パラード」との出会いは決定をもたらしたのです。



エヴァ
Eva Gouel (Marcelle Humbert)


そしてバレエ・リュスで最初の妻オルガ・コクローヴァと出会ったのです。最初の妻 オルガ・コクローヴァ とはどんな女性だったのでしょう。



Pablo-Olga-Khokhlova-Picassos-First-Wife



バレエ・リュスのオルガ・コクローヴァ


バレエ・リュスに所属していたオルガ・コクローヴァのチュチュ姿の写真。なんだかピカソが描く肖像画のオルガとはちょっと違う。



ピカソ(Picasso) バレエ衣装のオルガ






写真 マン・レイ(Man Ray)
仮装舞踏会のピカソとオルガ、ユージニア



ピカソ( Picasso) 「オルガと踊り子たち」



バレエ・リュス(Ballets Russes) 踊り子の写真


マン・レイの写真に残っている舞踏会の二人。そしてピカソが描いた作品のオルガとバレエ・リュスの踊り子の写真がそっくりな感じ。

ピカソの作品では横たわっているのがオルガらしいというお話ですが、この踊り子の写真の中央はオルガの顔にも似てみえて、ピカソの作品で後ろ中央の顔を黒く塗りつぶした女性に似ている気もしますよね。



ピカソ( Picasso) 「三人の踊り子たち」 1925


ところが1925年のピカソの「三人の踊り子たち」は、どうみてもバレエ・リュスの踊り子たちをパロディ化した作品に思えてなりません。


 



写真 オルガ・・コクローヴァ 




この写真、おわかりですね。「肘掛け椅子に座るオルガ」の衣装を身に着けたオルガの写真。



ピカソ 「肘掛け椅子に座るオルガ」 1917
Portrait d'Olga dans un fauteuil1918




同じ1917年に描かれたもう一枚のオルガ。民族的なイメージですね。オルガの国ロシアではなく、ピカソの国スペインで身に着けていたスカーフ。



マンティラを身に着けるオルガ 1917年
Obra de Picasso.Olga Koklova con mantilla


このマンティラは、特にスペインの女性が身に着けていたもので、たぶんピカソが母親に、オルガとの結婚を認めてもらうために描いたのではないでしょうか。



制作年数が不明です。1917年頃だと思うのですが。「バレエ衣装のオルガ」より、とても美しく描いているように思えます。




ピカソ( Picasso) ?バレエ・リュスのオルガ?


そのほかのオルガの肖像画

Portrait of Olga 1921 Pablo Picasso

1925年 マン・レイによるオルガとパオロの写真
Man Ray  Olga et Paolo

オルガとパオロ(息子)
Portrait of Olga Picasso & Son
Mother And Child



The Story Of Olga
Olga Picasso in Fontainebleau, 1923  forbes.com1923年、ソファーで寛ぐオルガ。上流階級にピカソもデビューし、作風も変化します。「私とわかる絵を描いて」というオルガ。愛情を表現した「オルガとパウロ」、「母と子」などの作品は、次第に個性豊かな美貌の女性たちへと注がれていくのです。

オルガがピカソと結婚したのは1918年のこと。ロシア正教会で式を挙げました。出席者には、ジャン・コクトー、マックス・ヤコブがいました。

ピカソが家族にオルガを紹介したときに、ピカソの母は外国人との結婚を非常に心配したとして、ピカソは「スペイン少女のオルガ」を描いて母に渡したそうです。オルガはスペイン人、ボヘミアン気質だからという虚像を渡したようなものですね。

ペドロ・アントニオ・デ・アラルコンの短編小説にマヌエル・デ・ファリャが作曲した「三角帽子」はバレエ・リュスが1919年に初公演。オルガとピカソは舞台と衣装デザインのために出かけていきます。

パウロが誕生するまで、二人には共通の「バレエ」があり、ピカソはバレエのステージの設計、衣装のデザインを手がけ、オルガと同行していました。ところがパウロの誕生とともにピカソは妻オルガ以外の女性と恋愛関係を展開していきます。

1935年に、いよいよオルガは離婚訴訟をおこしました。ところがピカソは均等に資産を分割するのを拒否したので、オルガは法的に妻のままでいることにしたのです。

虚栄心が強いと言われていたオルガ。でもピカソは恋愛遍歴者。二人とも人間の業が互いに強かったというだけでしょうか。

ピカソの母が心配したとおりに外国人との結婚生活が災いしたのかもしれません。スペイン生まれでボヘミアン気質のピカソ。牧歌的で自由を謳歌する生き方は、ボヘミアンの遊牧生活そのもの。そしてオルガはロシア将校の令嬢。
 
ブルジョワ生活に慣れていたオルガをボヘミアン気質のピカソからみると虚栄心の強い女性に映ったのでしょう。

ピカソの強いアプローチで結婚したオルガ。ですが、オルガだけではなくピカソの愛した女性たちは、不幸な結末を迎えているようでした。

引用、要約サイトおよびコスチューム参考サイト
Pablo Picasso
Art Online History
olga's gallery art
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ピカソ「Parade パラード」コスチューム、舞台美術
Curtain Design for Parade, 1917 (「Parade パラード」)
Pantomime Horse Studies for Parade, 1917
IL RITRATTO CHE PICASSO NON DIPINSE
2002年「Parade パラード」コスチューム、舞台美術

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