パフューム
2007.03.22 Thursday
クライブ クリスチャン No. 1 は、いま世界でもっとも高価な香水ではないでしょうか。インペリアル・マジェスティは、115,000ポンドといいますから、2,300〜2,500万円くらいでしょうか。
明日の命と闘う人の治療費にも相当するくらいに尊い価格。お買い上げの方には、ぜひ難病患者への寄付も忘れてほしくないところ。
風味と質が高いメキシカンバニラ、シダーウッド(セダーウッド)、裕福、幸福という意のベチバー、ロサ・センティフォリア種の薔薇など。こうした貴重な原料からつくられた「クライブ クリスチャン No.1」。
調香師ウィリアム・スパークス・トムソンが1872年に設立した「THE CROWN PERFUMERY」(クラウン)は、ヴィクトリア女王の王冠が象徴の香水ブランド。プロデュースにクライブ・クリスチャンが起用されています。そのクライブ・クリスチャンが、5カラットのダイアモンドをあしらった18Kのカラーのバカラのクリスタルフラコンに、16.9オンスの香水「クライブ・クリスチャン No. 1 」を詰めたものが「インペリアル・マジェスティ」。
Clive Christian No 1この「世界でもっとも富裕な香り」に対抗できるのは、「パフューム ある人殺しの物語」の調香師 グルヌイユ ではないでしょうか。
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![Das Parfum. 8 CDs. . Die Geschichte eines Mörders [Box-Set] (Audio CD)](http://lohasstyle.img.jugem.jp/20070321_292831.jpg)
Das Parfum. 8 CDs Patrick Sueskind
Die Geschichte eines Mörders [Box-Set] (Audio CD)
15年ほどまえに、パトリック・ジュースキントの「パフューム ある人殺しの物語」が刊行され、その表紙に、ヴァトーの「ニンフとサテュロス」のディティールが使用されていました。
この物語の序章は、このヴァトーの「ニンフとサテュロス」からはじまるのでしょう。マリー・アントワネットとほぼ同時代の物語。
汚穢の匂い、猟奇な生贄の儀式、世界がひれ伏す香りを生み出す天才調香師の物語は、トム・ティクヴァの映画「パフューム ある人殺しの物語」から。
パフューム ある人殺しの物語
Perfume: The Story of a Murderer
Life Carrer Counseling 記事より引用
この物語の匂いというのは、「汚穢」だということです。
「当たり前の悪臭」と、「至福の香り」と、「絶たれた匂い」の物語。
「パフューム ある人殺しの物語」 から
Art de Vivre 記事より引用
マリー・アントワネットが好んだ花や根や木の露の植物性、ポンバドゥール夫人が好んだ麝香のように密かな汚穢の動物性の香り。
原作者のパトリック・ジュースキントは、ドイツの作家。
国民からも恐れられた、1947年に創設の旧東ドイツ シュタージ組織(Stasi)は、「個人の匂い(体臭)」を保管していました。徹底した監視国家の象徴です。
パトリック・ジュースキントは、このシュタージの「瓶詰めの匂い」を、訴えたのではないかと思っています。
そこに、諜報機関の生贄になった人々の「匂い」もあるのではないでしょうか。個人の「匂い」は、同じものはないのです。
シュタージは、ベルリンの壁の崩壊とともに解散になっていますが、ノルマンネン通りのシュタージ記念館には、いまでも「匂いのサンプル」が展示されていると聞いています。
「パフューム ある人殺しの物語」は、特異な天才調香師の物語に、恐ろしいほど個人を特定する匂いの危険と、人を夢中にさせる魅惑的な芳しい匂いと、そして私達に、まだ何か問いかけている気がします。
参考:シュタージ - Wikipedia


























