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シェイクスピア「ハムレット」から 愛しのオフィーリア
実在した王妃、神話の女神など女性の心を惹きつけるなかに、物語ではオフィーリアもその一人ではないでしょうか。

John Hayter

ジョン・ヘイター


過去記事「オフィーリア」の肖像画からトピックし、また新しい挿画を追加しました。

どうぞごゆっくり。


狂気の中のオフィーリア オフェリア幻想


H.M. Paget, Ophelia

作品部分
オフィーリア H.M. バジェット

Ernest Hébert

オフィーリア エルネスト・エベール


シェイクスピア ハムレット 第四幕第五場  
オフィーリアが歌います。

王 「どうした、オフィーリア」

オフィーリア 
「え? ありがとう。梟はパン屋の娘だったんですって。ああ、私たち今こうしていても、先がわからないものね。どうぞ召し上がれ。」

二人の会話が成り立ちません。もうオフィーリアは父親がハムレットによって、殺されたことがきっかけで狂っていきます。

ハムレットの親友ホレイシオは狂気のオフィーリアを、「悲しげに胸をたたき、不明瞭な意味もない話をします。そのとりとめもない話をつなぎあわせて意味をとれば、心を動かされます。」

オフィーリアがパン屋の話をしたのは、キリストがパンを求めたところパン屋の娘が目方をごまかして梟に変えられたというお話しですが、オフィーリアはこのお話しを、ハムレットの義父である王への「よからぬ悪巧み」を示しているのではないでしょうか。

関連記事 「オフェリア幻想」については
記事 オフィーリア 水の精 花の女神


花を摘むオフィーリア




オフィーリア アーサー・ヒューズ



髑髏とオフィーリア 
ジュール・ジョゼフ・ルフェーブル の オフィーリア

Jules Joseph Lefebvre


ジュール・ジョゼフ・ルフェーブルのオフィーリアは、ジョン・エヴァレット・ミレー のオフィーリア同様に、私のなかに「まだ、なにかあるでしょ」という気持ちにさせます。

なにか隠されているように、人物だけに注目を惹くような描きかた。

左の草むらに髑髏がみえますか?オフィーリアの死も知らず、ハムレットは墓場で髑髏をしげしげと見つめる場面を思い出します。もっとも陰惨で暗いオフィーリアの絵。

記事 「詩は有声の絵、絵画は無声の詩 ハムレットから

髑髏が象徴するヴァニタス(儚さ)だけではなく、物語の場面を重ねて描いたような作品。

ミレーのオフィーリアにも髑髏が描きこまれていると云われていますが、この作品と比べるとそんな風にもみえるという感じです。なによりも、私だけなのかもしれませんが(誰も言及していないので)、ミレーのオフィーリアの背景にはたくさんの人物が見え隠れしているほうが恐ろしい。


菫とオフィーリア  第一幕第三場

Thomas Francis Dicksee(1819-1895)

1865年 オフィーリア(あるいはミランダ)
 トーマス・フランク・ディクシー


シェィクスピア ハムレット 第一幕第三場

For Hamlet, and the trifling of his favour,
Hold it a fashion, and a toy in blood;
A violet in the youth of primy nature,
Forward, not permanent- sweet, not lasting;
The perfume and suppliance of a minute;
No more.

兄 レアーティーズ
「ハムレット様のことだが、お目をかけてくださるのは若き故の気まぐれだと思っていろ。

人生の春に開いた菫の花。早咲きだが長続きしない。美しい花がすぐ萎む。つかの間の慰めと香り。それだけのことだ。」

「人の成長は、うちに祭った心と魂の働きも広がってゆく。今は愛してくださっているかもしれない。しかし高いご身分ゆえ、ご自分のお気持ちすらままならぬ。ほどほどに信じておくのが賢明だ。」

オフィーリア
「その立派な教えを見張りに立てておきましょう。お兄様、どこかの不埒なお坊様のように、ひとには天国への険しい茨の道を示しながら、ご自分は歓楽の道をお歩きになるなんてなさらないでね!」

レアティーズ
「さきの言葉を忘れるなよ。」

オフィーリア
「この胸に錠をおろし、鍵はそちらにお預けしましょう。」

レアティーズは第五幕第一場でも菫とオフィーリアで結んでいます。記事最後にその台詞を。

関連記事 「桜草の道」の解釈は
記事 オフィーリア 水の精 花の女神


祈祷書をもつオフィーリア  第三幕第一場


Thomas Francis Dicksee(1819-1895)

オフィーリア トーマス・フランク・ディクシー

シェクスピアのハムレット第二幕第一場では、オフィーリアの前に地獄から抜け出したような面持ちのハムレットが現れます。彼女を見つめて無言で去るハムレット。オフィーリアはただならぬハムレットの様子を父ポローニアスに伝えます。

第ニ幕ニ場

父の仇、義理の父を欺くための気狂いを装うハムレットは、恋焦がれて気が触れたと思うポローニアが、ハムレットの一大事と思い、王と王妃に告げにいくのです。

ハムレットの手紙
「疑えど日はめぐり、疑えど星燃ゆる、真めぐりて嘘ならんとも、疑い給うな、わが燃ゆる思いを。ああ、愛しいオフィーリア、僕はこうして字数をかぞえて詩をつくるのは苦手だ。この苦しみを表す才能はない。だが君をこよなく愛している。ああ、どうかそれだけは信じてくれ。さようなら。この肉体が自分のものである限りは君の永遠の僕。ハムレット」

第三幕第一場

王とポローニアはハムレットとオフィーリアが偶然に出会えるよう、オフィーリアに祈祷書をもたせて歩かせる場面が、トーマス・フランク・ディクシーの「オフィーリア」です。

影から王たちが様子を見ています。

Thomas Francis Dicksee(1819-1895)

オフィーリア トーマス・フランク・ディクシー


ハムレット
「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ。 独白・・・長々」 独白が終わって・・・。

オフィーリア
「殿下、お返ししようと思っていた思い出の品々をお持ちしました。どうぞお受けとりください。」

ハムレット
「なにも与えたつもりはない」

オフィーリア
「下さったではありませんか。甘い言葉を添えたかけがえのない贈り物!その甘い香りが失せました。この気高い心にはわかるのです。愛が込められていなければどんな贈り物にも劣るということを。」

こうして「尼寺へ行け!」と当時の卑しい女性たちを示す言葉がハムレットからオフィーリアに投げかけられます。ここが「尼寺の場」ですね。

オフィーリア
「ああ、気高いこのお方のお心が崩れてしまうとは!秀麗眉目な殿下、学識豊かな殿下、武人も及ばぬ剣術に、わが国の期待の星とも美しい薔薇とも謳われて、宮廷の礼節、雅の鑑と皆の注目をあつめられたこの方が、なんと無残なお姿に!なんと哀れなこの私・・・。蜜のように甘い調べに酔いもしましたのに。それが今ではひび割れた鐘の狂った音色の調べとは。瑞々しい類稀な花のようなお姿も、毒におかされ枯れ果てた。お返しの思い出の品々がこのいまの思いにつぶるるとは!」

ロセッティが描いたハムレットとオフィーリアの第三幕第一場
オフィーリアの狂気」から


劇中劇の場 第三幕第ニ場 オフィーリア


The Play Scene from

劇中劇 部分 オフィーリア ダニエル・マクリース


「ああ、いまの思いにつぶるるとは!」というオフィーリアでしたが、第ニ場ではハムレットが王妃の隣に座るよう声をかけられましたが、「こちらにもっと強い磁石が。」とオフィーリアの足元に横たわります。(大きな犬のように見えます。)

「おひざに寝てもいいかな」
「いけません!殿下」
「ひざに載せるだけだよ。」
「どうぞ、殿下」

わたし、どこか読み飛ばしちゃったのかしらん・・・。

作品の全体像はこちら
記事 「詩は有声の絵、絵画は無声の詩 ハムレットから


シェイクスピアの物語はたいてい男の人は愚かさを協調されていますよね。ロミオは短絡的なお坊ちゃま。ハムレットはうとうと瞑想するだけで、オセロは奸計にかかるのですが、それが妻の不貞疑惑。間抜けです。

ところが女性はどうでしょう。オセロに殺された妻デズデモーナはなんどもオセロの危機を救う人、そして野心と実行力を備えマクベス夫人、「尺には尺を」のイザベラは機転ですべての人を救う女性。

「タイタス・アンドロニカス」のラヴィニアは夫を殺され強姦され、舌と両手を切り取られ、悲惨な最期もむかえますが、つねに生命力をアピールするなど魅力に溢れます。そしてクレオパトラも自分の栄華ではなく結局エジプトの国のためという犠牲的な面を見出すこともできます。

オフィーリア、シェイクスピアで一番の魅力がある儚さ。このオフィーリアだけですね、弱い人は。

シェークスピアの物語の女性たちの中で、唯一儚げで弱い女性を演じています。それが結果、狂気と死を迎えるわけです。


何もしないで。

いつの間にかハムレットに見捨てられているような心情になっていくオフィーリアですが、ハムレットを肝心なときに見捨てた行動をとっているのはオフィーリアではないでしょうか。

兄や父から身分のある人ゆえ「ほどほどに」、と言われハムレットの手紙を返すオフィーリア。

ハムレットが仇と間違えてオフィーリアの父を殺してしまったとき。なぜ、オフィーリアはハムレットに真意を聞かないまま狂っていったのでしょうか?

聞く勇気、真実を受け入れる勇気、そして自分の心に率直に従える勇気がなかったからですね。父や兄の「おいいつけ」を守る従順な女性で、ハムレットとは「原罪」も犯していない清らかさ。


ハムレットはオフィーリアに恋焦がれている。物語の登場人物たちはそのようにストーリーを展開しています。

ところが狂っていないオフィーリアがハムレットを恋焦がれている場面や台詞がないのですね。「ロミオとジュリエット」のジュリエットとは正反対の女性像。

狂気の中で彼女が歌う歌は、まるで捨てられた女性のよう。それともハムレットの仇と結婚した王妃を「利用された女性」として歌っているのでしょうか。

オフィーリアが途切れ途切れに歌う場面を、つぎではつなげてみました。彼女の伝えたい真実はなんでしょうか。


オフィーリアの歌 第四幕第五場


ThomasFrancisDicksee

1861年
オフィーリア トーマス・フランク・ディクシー


シェークスピア ハムレット 第四幕第五場

王と王妃の前でオフィーリアが歌います。台詞は少し削っています。

sings 1

How should I your true-love know
From another one?
By his cockle bat and' staff
And his sandal shoon.

sings 2

He is dead and gone, lady,
He is dead and gone;
At his head a grass-green turf,
At his heels a stone. O, ho!

sings 3

White his shroud as the mountain snow-

sings 4

Larded all with sweet flowers;
Which bewept to the grave did not go
With true-love showers.

sings 5

To-morrow is Saint Valentine's day,
All in the morning bedtime,
And I a maid at your window,
To be your Valentine.
Then up he rose and donn'd his clo'es
And dupp'd the chamber door,
Let in the maid, that out a maid
Never departed more.

sings 6

By Gis and by Saint Charity,
Alack, and fie for shame!
Young men will do't if they come to't
By Cock, they are to blame.
Quoth she, 'Before you tumbled me,
You promis'd me to wed.'
He answers: 'So would I 'a' done, by yonder sun,
An thou hadst not come to my bed.'

一度退場

レアティーズ登場 そしてオフィーリア登場

sings 7

They bore him barefac'd on the bier
(Hey non nony, nony, hey nony)
And in his grave rain'd many a tear.
Fare you well, my dove!

ここでお花に花言葉を添えて皆に配ります。

sings 8

For bonny sweet Robin is all my joy.

sings 9

And will he not come again?
And will he not come again?
No, no, he is dead;
Go to thy deathbed;
He never will come again.
His beard was as white as snow,
All flaxen was his poll.
He is gone, he is gone,
And we cast away moan.
God 'a'mercy on his soul!
And of all Christian souls, I pray God. God b' wi' you

意訳

恋人を見分けるのはどうするの〜
帽子に貝殻、手には杖、歩く巡礼よ〜

死んだ殿御はもういない、もういない〜
緑の草に覆われて、足に小石〜

経帷子は、雪の白〜

花を撒いて、愛の涙の雨に濡れ〜 墓には行かぬ〜

明日はセイント・バレンタイン・ディ〜
朝早く、あなたの窓辺にたちましょう〜
その日からあなたの恋人はわたし〜
彼が扉を開けたとき わたしは処女〜
その扉を閉めたとき わたしは女〜

恥知らずたち〜 どの男も〜 見初めたときだけ〜
結婚すると誓ったでしょう〜
そのつもりだったっと言うの〜 
床にさえこなければ、だなんて〜

sings 7,8,9 はこちらから
五月の薔薇に髑髏とロビン ミレイのオフィーリアから


花言葉とオフィーリア 第四幕第五場



こうしてオフィーリアは花言葉を添えて、王たちへ摘んだ花を手渡しにやってくるのです。茴香、苧環、芸香、雛菊。オフィーリアは芸香を少しだけ自分のために。

There's rosemary, that's for remembrance. Pray you, love, remember. And there is pansies, that's for thoughts,There's fennel for you, and columbines.

James Sant

オフィーリア ジェームズ・セント


 O, you must wear your rue with a difference. There's a daisy. I would give you some violets, but they withered all when my father died.

この花言葉とオフィーリアの言葉は、こちらの記事「五月の薔薇に髑髏とロビン ジョン・エヴァレット・ミレイ オフィーリア」からどうぞ。



シェイクスピア ハムレット 
第四幕第七場 王妃ガードレールの言葉

 



Arthur Hughes - Ophelia


アーサー・ヒューズのオフィーリアの額縁には、王妃ガードレールの言葉が刻まれています。王妃が語るオフィーリアの花飾り。

過去記事 「オフィーリア」 からどうぞ。


花輪を編むオフィーリア  第四幕第七場


ThomasFrancisDicksee

オフィーリア トーマス・フランク・ディクシー


Richard Redgrave

1842年
花輪を編むオフィーリア リチャード・レッドグレイヴ


「きんぽうげ、いらくさ、ひなぎく、そして、はしたない羊飼どもが、下卑た名で呼びますが、清い乙女らは、死人の指と呼んでいる紫の花などから作った花輪をもっていました。」


死の淵 柳とオフィーリア 第四幕第七場


Carl Friedrich Wilhelm Trautschold

オフィーリア ウィルヘルム・トラウツショルド


「その花かずらを垂れさがった枝にかけようと、柳の木によじのぼれば、枝はつれなくも折れて、花環もろとも川の中に・・・」


オフィーリアの死 オフィーリア・コンプレックス
第四幕第七場 王妃ガードレールの言葉


王妃ガードレールの言葉から、オフィーリアが溺死したことを知らされた王とレアティーズ。この頃ハムレットは墓場にいます。

過去記事 「オフィーリア」 からどうぞ。

Paul Albert Steck


オフィーリア ポール・アルバート・スティック


こうして涙の川に落ちたオフィーリアは、その不幸さえわからずに、歌を口ずさんでいました。死というものもわからない狂気のなかのオフィーリア。

水の精のように水面を漂っていたオフィーリアは、ドレスが水を吸い、泥まみれの死の底に引き摺り下ろされたのです。

水と女性の死についてのオフィーリア・コンプレックスは
関連記事 オフィーリア 水の精 花の女神
それからオフィーリアはハムレットが髑髏をみている墓場に埋葬されることになります。


シェイクスピア ハムレット 第五幕第一場 オフィーリアの埋葬


Lucien Lévy-Dhurmer

オフィーリア 1900年
リュシアン・レヴィ=デュルメル Lucien Levy-Dhurmer 


水面に浮かぶ安らかなオフィーリアの顔。兄レアーティーズ、ハムレットの義父である王、王妃ガードレールに、司祭、宮廷の従者たちが沈んだ人魚オフィーリアを埋葬します。

Laertes
Lay her i' th' earth;
And from her fair and unpolluted flesh
May violets spring! I

レアティーズ
「その美しき汚れなきからだより、菫の花よ咲きいでよ。」

王妃
「美しいものは美しい人へ」

レアティーズにとってオフィーリアは菫(ヴィオラ)だったのでしょうね。花言葉は「温順・謙虚・慎み深さ・愛・純潔・誠実・小さな幸せ」です。

王妃は「美しい人へ」と意って花を撒きます。その様子を墓場にいたハムレットは驚きます。そしてつぎの第五幕第ニ場でこの葬儀を見守った4人すべてが息絶えることになります。

王は剣で裁かれたあと梟にでもなったのでしょうか。

ほら、聞こえてきませんか?

「え? ありがとう。梟はパン屋の娘だったんですって。ああ、私たち今こうしていても、先がわからないものね。どうぞ召し上がれ。」

参考に
新訳 ハムレット 河合祥一郎 訳/シェイクスピア ハムレット 市川三喜・松浦嘉一訳
| Books & Writer | 00:00 | comments(2) | trackbacks(1) | pookmark |
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コメント
楽しく読ませていただきました。ありがとうございました。

一つだけ気になりました。2月14日にちなんで。

4幕5場のオフィリアの歌。
Sings5 2行目末尾の bedtime は betime の誤植?出てゆくときは女でも 朝からbedtime ではないのでないでしょうか。
| gochin | 2014/02/14 8:02 AM |

gochiさん、ようこそいらっしゃいました。バレンタインデーに頂戴したコメント、遅くなって申し訳 ありませんでした。ホワイトデー返しになりました。 gochiさんのおっしゃるとおりですぅ。あらぁ〜・・・。うふふ。
| 楓 | 2014/03/14 7:40 PM |

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詩は有声の絵、絵画は無声の詩 ハムレットから
高階秀爾氏が、詩人と画家のそれぞれが技を自慢する比較芸術論について、素人の僕にもわかりやすい譬えをしていたことがある。タイモンを讃える詩を披露すると、画家がこう言う。 「そのような運命の激変をあらわす寓意画なら一千枚でも描いてごらんに入れますよ、しか
| RE+nessance | 2010/05/02 12:50 PM |