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アヴェ・マリア 森茉莉もしくは牟礼魔利(ムレ・マリア)

すさまじきもの、夢見る女性。枯れた薔薇。オレンジの紅。からっぽなカップル。女性のバックを持つ男。煙草を吸わない中年男に香りをつけない年増の女、搾乳した乳、そして匂いのしない赤ん坊

今日は夢みる女性のお話。森茉莉。もし生きていたら111歳。この時代に生きていたら人気ブロガーになっていたと思います。

彼女のエッセイは顔の見えない人に向かって、自分の夢を現実のように語っている。ちょっと謙遜や失敗談をわざわざはさみながら、ありえないホラの美欲を書いてます。

そしてその嘘と現実の境が本人も周囲もわからなくなっていることに、とても興ざめするのですが・・・。なぜか嫌悪を感じながらも森茉莉もしくは牟礼魔利(ムレ・マリア)を見届けたいと思うのです。

ちなみにエッセイより彼女の小説の方が好きですから〜。


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茉莉もしくは魔利(マリア)


祝福されるマリア(アヴェ・マリア)とでもいたしましょうか。来る6月6日は森茉莉さん(1903-1987)の終の日です。ご存知のように森鴎外のお嬢さんとして誕生。

自分が特別だとアピールする場合に、「私は森茉莉に似ている」というように表現する人がいます。「我がままで」、「自由で」、「空想好きで(想像力豊かで)」、「子供のままで(純真で)」、「美しいものが好きで」とか。大体インテリや育ちのよさを誇りたいという人が多いです。

違いますよね。

よくいえば「自分にとっての最悪の状態で陶酔することができる」といえる人こそ。そんな人が「私は森茉莉に似ている」と言えるのです。

フランス文学者の山田珠樹と離婚したあと、佐藤彰氏と結婚。東京から離れて、ここには銀座がないとぶつぶつ言った森茉莉に、しばらく東京で暮らしなさいと言って追い払った佐藤氏はすごいです(笑)。

森茉莉生誕110周年記念「甘い蜜の部屋」展

昨年2013年
森茉莉生誕110周年記念「甘い蜜の部屋」展



このとき、ここは銀座という「茉莉のお散歩」ができなかった。きっとまだ陶酔するほどではなかったから。

なぜ?

貧乏ではなかったから?

そしていよいよ貧乏になる。このときこそ、フランス文学者の山田珠樹と暮らした巴里に幻を抱いた牟礼魔利(ムレ・マリアが、祝福されないマリアとして誕生するのです。

もっともインテリ女子もしくは似非インテリ女子に好まれているのは「贅澤貧乏」です。インテリか似非かの違いは「贅澤」か「贅沢」かくらいです。こちらのエッセイは1963年に刊行されています。


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清貧ではなく貧乏晩年



「贅澤貧乏」〜最後のくだり
今日も牟礼魔利(ムレ・マリア)はお気に入りの洋服で緑と蘭草色の籠を下げ、下北沢へお出かけである。道すじにある貸本屋、鳩書房の女の子は、硝子扉の中から魔利(マリア)の通るのをみとめた。そしてこうつぶやいたのである、

「あら、牟礼さんが通るよ。この前持って行ったクリスティは、そうだ。今日で二百円になっているわ。どうするのかしら。暢気な顔をして、もう行ってしまった。おばあさんの割りのは足が速いわね。」

よく森茉莉もしくは牟礼魔利(ムレ・マリア)の貧乏を清貧と勘違いしている読者がいるようですが、美しき節約ではなく、お金を稼げないだけなんですね。

よく「子供のような」という表現を好む方がいらっしゃいますが、彼女は子供の「ままごと」とおなじく、空き瓶に砂をつめて生活をしていたのです。友人の室生犀星が茉莉の暮らしをみて、悲しみで一晩眠れなかったという逸話があるほどです。

森茉莉 渡仏での写真


森茉莉は小さい頃から鴎外がドイツにオーダーした子供服を着させられ、お手伝いに付き添われ、お嬢様学校を卒業し、17歳で嫁入りし、巴里で暮らして、教養と芸術、そして「本物」を理解しています。

茉莉の30年にわたる貧乏晩年は、そうした茉莉の履歴を失わずに、実際はゴミ部屋ならぬガラクタ部屋に住んでいて、それはもうお茶碗もコーヒーカップもガラクタで、後片付けや整理ができずに暮らしていのです。

美意識と本物を知っている履歴で、素晴らしい幻覚生活を過ごすことができました。ベッドに夥しい数のタオルをかけていたのは、天蓋つきのベッドのつもりだったのでしょうか。ただし趣味が悪いと思いました。

群ようこさんが、「森茉莉のように、生きたい」、「贅沢とは、贅沢な精神」だというのが理解できません。節約して極上のものを少しだけ揃えるという生活ではなかったのですから。腐りかけたゴミに埋もれた生活だったのです。ある意味すさまじい。「住んでいたアパートの部屋を再現してほしい」という読者は似非読者なのかしらん・・・・。


•*¨*•.¸¸♥ •*¨*•.¸¸♥•*¨*•.¸¸♥ •*¨*•.¸¸♥3
茉莉の美意識


ジャン・アンテルム・ブリア=サヴァランの「美味礼讃」のごとく、森茉莉の「美学礼讃」もしくは「美意識礼讃」とでもいいましょうか。いえいえ、「気取りや礼讃」とでも。

■「ふだん何を食べているのか言ってごらんなさい、そしてあなたがどんな人だか言ってみせましょう」

茉莉の胡椒とトマトジュースもしくは「ふだん何を持ち歩いているのか言ってごらんなさい、そしてあなたがどんな人だか言ってみせましょう」

■「新しい星を発見するよりも新しい料理を発見するほうが人間を幸せにするものだ」

茉莉のドッキリチャンネルもしくは「新しい星を発見するよりも新しい噂を発見するほうが人間を幸せにするものだ」

■「消化不良に苦しんだり泥酔したりするものは、飲食の真髄をまったくわきまえていないのである」

茉莉と千利休もしくは「料理屋の料理に泥酔したりするものは、、飲食の真髄をまったくわきまえていないのである」

どうでしょう。

森茉莉全集復刊

生誕100年記念 森茉莉全集8巻 筑摩書房


最近の森茉莉の本の表紙をみるとガッカリで、欲しくても買いません。美意識がないですよ〜。中身と外見。ぜひとも一考して欲しいです。

そうでなければ森茉莉の著作本ではありえない。

巴里の思い出のベールに包まれて、それが表紙であり本のケースであって、森茉莉自身の生活が見えないようになるんですから。

ベッドの下には腐りかけた雑誌、ベッドの中で電話に手を伸ばしたままで発見された森茉莉。

森茉莉を気取る、あるいは似ているというのは、こうした生活の中でどれだけ幻覚が見れるのかという想像力。なければゴミ屋敷の女主人に他ならない。そして読者自体が森茉莉に錯覚し傾倒するほどの彼女の名文はいくつもあるのです。


•*¨*•.¸¸♥ •*¨*•.¸¸♥•*¨*•.¸¸♥ •*¨*•.¸¸♥
1987年6月11日 神戸新聞より
池田満寿夫「森茉莉さんの思い出」


山の頂の牟礼であってMouret であって?ムレは、フランスの地名でもあって人名でもありますね。

夢見る女って興ざめです。でも私も充分に夢見る女なんですね。そして、まだ森茉莉さんよりマシだわっと思ってみたりして。森茉莉さんはある意味で、尺(尺度)なんですね。

一歩間違えれば・・・だったり。

さて神戸新聞に森茉莉さんへの追悼文を池田満寿夫さんが書いています。萩原葉子さん(萩原朔太郎のお嬢さん)宅で会った茉莉さん(当時57歳)をとっても好きになった池田氏は25歳。

見出し 「バラを食べるマリア」 偉大な恐るべき子供
・・・(略)・・・かつて茉莉さんは永井荷風の孤独な死を称賛していた。

この続きはまた後日に。⇒記事「バラを食べるマリア」からどうぞ

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