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それぞれの魔法の庭
コメント:30年くらい前に「まっぷたつの子爵」を読んでからのおつきあい。「魔法の庭」は短編集。どんな物語でもユーモラス。大人、少年、動物や猫。読みながら心が快い〜。

時々に他の作家の作品を読んでいると、森茉莉の想像、妄想と比較したくなるのです。今回はイタロ・カルヴィーノの「魔法の庭」なんです。

蔓棚の支柱の間に吊るしてあったドラが成り、こもった音がしばらく響いた。二人の子どもはキンポウゲの花壇の陰にうずくまった。たちまち白い上着の召使が二人、大きなお盆を持ってやってきて、黄色と橙色の縞模様のパラソルのしたの丸テーブルにお盆と置くと、引揚げていった。ジョバンニとセレネッラはテーブルに近づいた。紅茶とミルク、それにスポンジケーキがあった。あとはテーブルについてたべるだけだった。二人分の紅茶を注ぎ、ケーキを二切れとり分けた。・・・(略)・・・それにお菓子の味もミルク紅茶の味も分からなかった。その庭にある全部がそうだった。美しいのに味わうことができないのだ。

あぁ、私が思うには、文学的には憧れや楽しみの先の幻滅。日常的には紅茶の注ぎ方や香りを嗅ぐことを知らないがためにプルースト現象さえもっていない。

イタロ・カルヴィーノ

イタリアの国民的作家
イタロ・カルヴィーノ(1923-1985)


あるいは本質を知らない。
だから味わうことができない。

ところが茉莉さんだったらどうでしょう。

扉のうえに飾るのは古雑誌から切り取られたボッティチェッリの春。錆びたベルは音が鳴った気配だけを残している。恐るべきこどもは腐った雑誌にうずくまっている。たちまち白い上着の召使が一人、大きなお盆を持ってやってきて、パラソルに見立てるように黄色と橙色の縞模様のタオルをかけた丸テーブルにお盆と置くと、茉莉は腰掛けた。紅茶とミルク、それにスポンジーキがあった。あとはテーブルについてたべるだけだった。一人分の紅茶を注ぎ、ケーキを一切れとり分けた。・・・(略)・・・お菓子には薔薇の花びらを添えて、ミルク紅茶はプリンス・オブ・ウェールズ。その部屋にある全部がそうだった。一帯のゴミ畑なのに味わうことはできたのだ。

森茉莉の恋人たちの森。読み返すきっかけがあって、ハッと気がついたことがあります。

やはり森茉莉さんは恐ろしい。登場人物「植田夫人」は48歳。いまの私より若いこの夫人を徹底的に醜く描いているのです。美青年ギドウが、美しい植田夫人の醜い肥満がはじまって、少々倦怠気味になっている。

アンチエイジングを気にするお年頃の女性なら、グッとくる場面。さすが森茉莉。

森茉莉

晩年の森茉莉さん(1903-1987)
シャネル曰く生活、人生が顔にあらわれる


「醜い肥満が始まった夫人の体は、若いギドウの軽い嫌悪を呼び醒ましてゐる。それが夫人に鋭い苦痛を与え、技巧を多く必要とするやうになった夜の、又は午後の狂乱の中で、夫人の神経は尖り、研ぎ澄まされて、ゐた。」

かしずかれた令嬢の頃の森茉莉の零落ぶりを植田夫人の醜い肥満にたとえたのでしょう。

想像力の魔法で茉莉さんの周囲も読者も、それはお金はないけれど贅沢な精神で暮らしていると勘違いさせられている。

腐った畳にきのこが生えて、森茉莉はお風呂にも入らない。おぞましさと哀れさ。私にとって貧乏であっても贅澤な精神=清貧であって、清潔で美しいことです。森茉莉の美や贅沢サヴァラン、自由な精神を崇めている茉莉マニアには申し訳ないですが、やっぱりこの人は私にとってはボーダーの尺(尺度)だと思っています。

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