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オフィーリア  Ophelia
新しい肖像画に、記事リンクも増えました。どうぞご覧ください。(2010年更新)

Kronheim Westall オフィーリア 記事後半にて大きい画像があります。ロマンティック・バレエの素材にもなるシェークスピアですが、ハムレット、ロミオとジュリエットなど「シェークスピア・バレエ」と呼ばれています。アレッサンドラ・フェリのジュリエットは見事です。同性ながら惚れ惚れ。

詩は有声の絵、絵画は無声の詩と言われるように、シェークスピアの各場面が絵画に描かれていくのです。ドラクロワ、ミレイが有名です。

「ああ五月の薔薇よ、かわいい乙女、やさしい妹、うるわしいオフィーリア。神よ、乙女の心が、老人の命と同じく、こうもはかなくても良いのだろうか。」

2012.11 オフィーリア新記事
を摘むオフィーリア  Ophelia
水に浮かぶオフィーリア  Ophelia 〜La morte di Ophelia〜


奇説 エディプス・コンプレックス ハムレットとオフィーリア

Richard Westall  オフィーリア 記事後半にて大きい画像があります。ハムレットは、義理の父に狂ったふりをしていましたが、その恋人であるハムレットによって父親を殺され(しかも間違って)、狂乱していくオフィーリア。

1948年のジーン・シモンズが演じたオフィーリアの場面は、どの絵画よりも美しいのです。このオフィーリアは、近親相姦コンプレックスで、狂気は精神分裂症と解釈されています。

そして奇説のひとつに、父親の仇討ちをした叔父こそが実の父親であるという具合に、エディプス・コンプレックスをフロイトやエリオットも指摘しているように、互いにコンプレックスがあるハムレットとオフィーリア。


兄レアティーズがオフィーリアを譬える花

左:Jhon William Waterhouse「 Ophelia」 1894年, 中央:Jean Baptiste Bertrand 「Ophelia」 1873-1876年,右:John William Waterhouse「 Ophelia」1910年 オフィーリア 記事後半にて大きい画像があります

さて、「ああ五月の薔薇よ」と兄レアティーズが、薔薇にたとえながら妹の狂気を嘆き叫ぶ。死に際しては菫にたとえます。そしてオフィーリアの葬儀のときにかのハムレットは、なんと髑髏を墓場で眺めていたのです。

この若くして可憐な乙女のオフィーリアは、絵画からご覧ください。

左:James Sant「 Ophelia」 1864年 中央:Antoine-Auguste-Ernest Hebert「 Ophelia」 1910年 右:Sir Frank Dicksee「 Ophelia」 1861年

ハムレットとオフィーリアの恋を、レアティーズが菫に喩えています。

「人生の春に開いた菫の花、早咲きだが長続きしない、美しいが、すぐ萎む、束の間の慰め、それだけのことだ。」


王妃ガートルードの言葉 オフィーリアの死

アーサー・ヒューズ 「オフィーリア」 1852年 マンチェスター市立美術館蔵

愛するハムレットによって殺された父親を嘆き悲しみ、命を絶ったオフィーリア。悲しみのあまり狂乱したオフィーリアは花を摘んでいるうちに川へ転落します。

Georges-Jules-Victor Clairin「 Ophelia」 1898年

Queen (ハムレットの母 王妃ガートルードの言葉)
There is a willow grows askant the brook,
That shows his hoar leaves in the glassy stream.
Therewith fantastic garlands did she make
Of crowflowers, nettles, daisies, and long purples,
That liberal shepherds give a grosser name,
But our cold maids do dead-men's -fingers call them.
There on the pendent boughs her crownet weeds
Clambering to hang, an envious sliver broke
When down her weedy trophies and herself
Fell in the weeping brook. Her clothes spread wide,
And mermaid-like while they bore her up;
Which time she chanted snatches of old tunes,
As one incapable of her own distress,
Or like a creature native and indued
Unto that element. But long it could not be
Till that her garments, heavy with their drink,
Pulled the poor wretch from her melodious lay
To muddy death.


左:Paul Delaroche  (ポール・ドラロージュ)「The Young Martyr(若き殉教者の娘 La Jeune Martyre )」1855年 −これは、ミレイの「オフィーリア」からインスピレーションを得た作品とありましたが・・・。右:T.E. 「オフィーリア」1890年by permission of the Folger Shakespeare Library
左はミレイの「オフィーリア」からインスピレーションを得た作品、 こちら
から。

柳の木が一本川の上へ横にのび出て、その裏白を水鏡にうつしているところへ、あの子が来ました。きんぽうげ、いらくさ、ひなぎく、そして、はしたない羊飼どもが、下卑た名で呼びますが、清い乙女らは「死人の指」と呼んでいる紫の花などから作った花輪を手に持って来ました。

(注:本来は「死人の指」はミソハギのこと。紫蘭ではありません。誤訳がそのまま新訳でも使われているそうです。)

そして、その花数珠を垂れさがった枝にかけようと、柳の木によじのぼれば、枝は意地悪く、つれなくも折れてしまい、花環もろとも川の中に落ちたのです。涙の川で、もすそは大きくひろがりました。それで暫くは人魚のように水の上に浮いてその間、自分の溺れるのも知らぬげに、水に住む水の性と合っているもののように、しきりに端歌を口ずさんでいましたとやら。

そのうちに、着物は水を飲んで重くなり、可哀そうに、美しいしらべの歌の声が止んだと思うと、あの子も川底に沈んでしまい、無残な死を遂げました。

シェイクスピア/市川三喜・松浦嘉一訳「ハムレット」から(少し変えています)
裳裾はひろがり、しばらくは人魚のように川面に漂いながら、古い賛美歌を口ずさんでいた・・・。さまざまな花に彩られ飾られたオフィーリア。無邪気に歌を歌いながら流されていく。

この流されていく川を、サリー ユーエルに近いホッグスミル川に選んだのが、ジョン・エヴァレット・ミレイ。この下の中央にある絵ですね。モデルはエリザベス・シッダル。画家ロセッティの妻となる人です。

左:Simmonds 「Ofelias」1890年 中央:Arthur Hughes 「Ophelia」 1863-64年 右:Jules-Joseph Lefebvre 「Ofelias」1895年


ジョン・エヴァレット・ミレイ Millais, John Everett 1851-52年 Tate Gallery, London


アーサー・ヒューズ 「オフィーリア」 1852年 (C)Manchester City Art Galleries


王妃ガードルートによって語られるオフィーリアの死は、第四幕第七場です。うえの2枚のアーサー・ヒューズ 「オフィーリア」がありますね。額縁の色、背景がすこし異なっていますが、どちらにも王妃の台詞が刻まれています。先にあるマンチェスター市立美術館所蔵の作品が最初のバージョンで、こちらは二作目。

松浦嘉一訳では「しきりに端歌を口ずさんでいましたとやら。」とありますが、古い賛美歌という訳もあります。日本で端歌というと、花柳界などで歌われる通俗雑多な歌のこと。

オフィーリアは、狂乱してから、卑猥な言葉や歌を口にしていましたから、このときも、そういった意を含んでいるのではないでしょう。

可憐で清らかなオフィーリアを描いた画家たちは、「芸術家の美意識」を誘われたのでしょうか。


 
わたしは溺死という悲劇的な醜さの手前にいる「儚い美しさ」(ヴァニタス)を描いたのだと思います。英国での社会的な現象を絵画や詩、文学でとりあげたそれこそがオフィーリアの偶像。

その偶像は一見「無垢な少女」の「美」と見間違うほどですが、ミレイの花言葉を理解すると、ミレイはオフィーリアを美しく描きながら、「無能な少女」の「崩れゆく美」を描いたのです。

叙情的な作品の背景に描かれているなにか見間違うような恐ろしい樹木。

ミレイに限らず、画家たちは「オフィーリアの美」を賛美しているのではなく、「女性を象徴する水死のイメージ」を賛美し、「女性の狂気の無邪気さと怪しさ」を賛美し、「女性を象徴する生殖と性愛」の対象として賛美していたのでしょう。

シェイクスピアのオフィーリアを見ていると、人間的な慈しむ、愛しむ心が欠落しています。

「守られたい」、「愛されたい」の一方通行で、「守りたい」、「愛し続けたい」という気持ちもなく、ハムレットを見捨てています。「見捨てた」のはハムレットではなくオフィーリア。


シェイクスピアと花言葉 オフィーリアの花摘み

リンク先記事にドラクロワのオフィーリアが3枚掲載されています

さて、左がドラクロワ、右がジョン・ウィリアム・ウォーターハウス。ここで紹介したウォーターハウスのオフィーリアの3枚目。下卑た名で呼ばれ、清い乙女らは「死人の指」とよぶ紫の花が、このウォーターハウスが描くオフィーリアの下腹部にあります。Bletilla、つまり紫蘭のこと。白もあるのですが、紫で描かれているようです。花言葉は、互いに忘れない。

O, woe is me,
to have seen what I have seen,
see what I see!

「私が見たものを見た私、
私が見るものを見る私、
ああ、私って何て悲しいの!」
(第三幕第一場)

Amelia Bowerley 「Ofelias」1897年狂気のオフィーリア。摘んできた花を、兄レイアティーズに「これがローズマリー、私を忘れないでね。」、デンマーク王クローディアスに、「これがウイキョウ(追従)にオダマキ(不義密通)」、ガートルードに、「これがヘンルーダ(後悔)」と、それぞれの花言葉と重ねて花を渡していく。シェークスピアの魅力は、緩と急、転換と展開、韻文と散文にありますが、この花言葉。兄に渡したローズマリー。実はハムレットに渡したつもりという解釈があります。

このとき、パンジーも摘んできているのです。「思考」という意ですので、ハムレットを象徴していると思っていました。女性が求婚者から「honeyflower」とパンジーを贈られたなら、それは「禁じられた愛を思う」という意味が、オフィーリアの台詞から引用されています。この時代の花言葉は、ギリシャ神話に基づいています。

また、シェークスピアでのパンジーの登場は、「夏の夜の夢」で「徒らかな愛」として意味づけしています。関連記事:憂いの画家フェアリー・フェラーの神技/(お伽の樵の入神の一撃/リチャード・ダッド


シェイクスピアと絵画作品 記事リンク
こちらからお入りください。→「
Shakespeare's Ophelia」

左:Anna Lea Merritt「Ofelias」1889年 右:Madeliene Lemaire「Ofelias」1880年先にも記しましたジーン・シモンズですが、こちらからご覧いただけます。またThe Ophelia Pageは、オフィーリアの絵画の魅力を楽しめます。Harold Copping - Hamletは、シーンごとの絵画、ストーンなどのオフィーリアを拝見できます。

絵画的なシェークスピアの物語は、こうして多くの画家達にインスピレーションを与えています。フランス・ロマン派の彫刻家プレオーの作品もあります。

John Austen (1922年)Ofelias
Jules-Joseph Lefebvre Ofelias
Auguste Preault(1876年)Ophelie, bronze bas-relief

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ウィリアム・ゲイル、ギュスターヴ・クールベの「オフィーリア」は、こちらから。

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オディロン・ルドンの5枚のオフィーリアが掲載されています。

薔薇の花にも「オフィーリア」があります。ハイブリットティーローズのようです。Blue Moonさんからご覧いただけますよ。 

「オレンジのR+」
シェークスピアの『ハムレット』×ミレイの『オフィーリア』×ドラロージュの『若き殉教者の娘』 

オフィーリアの肖像画にリンクされていて、シェイクスピアの台詞や重要場面を物語りの筋に従って、紹介されてます。

「カルフォルニア時間」
オフィーリアと柳 Ophelia and the Willow Tree

こちらではあまり紹介されていない リチャード・レドグレイヴ(Richard Redgrave)の作品がごらんいただけます。大きくて迫力のある記事で読み応えがありました。


オフィーリアの音楽


ミレイ  オフィーリアの音楽  記事 「ミレイ オフィーリアの音楽

ミレイの作品オフィーリア19世紀の作曲家ベルリオーズ「トリスティア」、ポール・バーネル「オフィーリアの最後の歌」を、ジャレッド・ジョスリンの「夢見るオフィーリア」、ジョセフ・ステラの「オフィーリア」の作品とともに紹介しています。


 オフィーリア ランボーの「オフェリア」



中原中也訳 ランボーの詩「オフェリア」

ミレイの「オフィーリア」を思い起こさせると言われていますが、その詩に添えて、マーガレット・マクドナルド、フランセス・マックネイアの絵画作品、モダンなオフィーリアと写真家グレゴリ−・クリュードソンのオフィーリアをアップ。

記事 モダンヌ・オフィーリア ランボーのオフェリア

オフェリア幻想
オフィーリア・コンプレックス
そして花の女神フローラ像

世紀末、ファムファタルをはじめ「男を破滅させる女」などが描かれた時代ですが、水と女性の死をガストン・バシュラールが提唱した「オフィーリア・コンプレックス」は小林秀雄の「おふえりや遺文」にも及んでいます。

また精神的病弱を少女の処女性、人妻の貞節と結びつけた狂気の美徳として、オフェリア幻想がもてはやされました。漱石の草枕にも及んでいます。

「オフィーリアの花の女神フローラ像」は、豊饒と性愛を崇拝するもうひとつの女神フローラを対象にしているオフィーリア。

こちらの記事からご覧ください。

記事 「オフィーリア 水の精 花の女神

オフィーリアの作品はアーサー・プリンス・スペア、アンリ・ジェルベクスでご紹介。アーサーの作品は大きくご覧いただけ、オリジナルなので「作品のよさ」が伝わってきますよ。

またフローラを崇拝するフロラリア祭で、「生殖」を象徴する儀式などを記事にしています。下記からどうぞ。

記事「花の女神フローラ 祝祭フロラリア
記事「花の女神フローラ フロラリア祭 Floralia


ラファエル前派の妖精画家 ファンタスティックなオフィーリア


ラファエロ前派の画家サー・ジョゼフ・ノエル・ペイトン(Sir Joseph Noel Paton 1821-1901)のオフィーリア。

シェイクスピアの作品では「夏の夜の夢(真夏の夜の夢)」が有名ですが、その「夏の夜の夢」にでてきそうな神秘的な印象を受けますね。妖精やティターニアを想像してしまいます。

狂気がみえないからでしょうか。


シェイクスピア「ハムレット」の歴史絵

Richard Westall's Ophelia engraved by J. Parker

画像は大きくなります。


左が1803年にリチャード・ウェストールがシェイクスピアの挿画を描いたものです。

イギリスのボイデル・シェイクスピア・ギャラリー(Boydell Shakespeare Gallery)は歴史絵の普及を彫刻家でパブリッシャーであったジョン・ボイデルが創設しました。

ここでリチャード・ウェストールはシェイクスピアのマクベスをはじめイラストを描いていますが、ハムレットは第三幕第四場、第四幕第七場を担当しました。

彼のここでの作品以外に、過去記事「マリー・アントワネット フランス紀行から」で、農民の少年の作品を掲載しています。ご覧くださいな。

右がジェームズ・パーカーによる版画です。

こちらがヨゼフ・クロンハイムの作品ですが、どことなくリチャード・ウェストールっぽい感じがしますよね。

この作品が着ているドレスは菫色。

オフィーリア独特の狂気や陰鬱した印象が少なくて、好きな作品の一枚です。

画像は大きくなるので、どうぞ鑑賞してみてください。

ただしオリジナルではないので、ざらッとした感じですぅ。ごめんなさいね。

ジョン・ウィリアム・ウォーターハウスのオフィーリア

John William Waterhouse, Ophelia


左が1910年、右が1894年です。ミレイのオフィーリアから50年以上経た作品ですが、パッと見は、ミレイのような悲壮感がなく、狂気も表立ってはみえませんが、1910年の作品は顔が正面に向き、目には狂気をたたえています。

左は横向きですが、魂ここにあらずという表情。どちらにも睡蓮の葉が描かれているようですね。画像は大きくなります。ご確認くださいませ。

睡蓮が描かれているオフィーリアはこのウォーターハウス以降ではないでしょうか。


 イデアを意味したファンタジーの肖像学  オフィーリア のイデア

Francis Danby


この作品はイギリスの王立美術会員でもあったフランシス・ダンビー(Francis Danby, 1793-1861)が描いたものです。タイトルは「Disappointed Love(失恋)」です。

なぜこれがオフィーリアなのだろうと考えますが、川、ほとり、愛を失った女性がここに描かれています。日常的にある現実の姿を受けます。狂気がないために悲しみが襲っているのですね。

この女性、立ち上がったときに足を滑らせ、この目の前の川に流されていく運命があるなら、それこそがオフィーリアのイデアなのかもしれません。思いがけない不幸です。そして水と女性の「オフィーリア・コンプレックス」のワンシーンなんですね。

日常はいつも、目の前の事実が変化するのです。この不安定さ。

シェイクスピアのハムレットの定義からすり抜ける一方で、オフィーリアに類する作品。この画家はシェイクスピアの作品も多く「夏の夜の夢(真夏の夜の夢)」も描いています。


ボイデル・シェイクスピア・ギャラリーのオフィーリア


さきにご紹介しましたリチャード・ウェストールと同じくボイデルでの作品。歴史画で有名な新古典主義のベンジャミン・ウエスト (Benjamin West)が描いたもの。

フランシス・ダンビーとは違い、物語と時代が理解できることが前提です。

王や王妃、兄に摘んできた花を花言葉を添えて渡しているところです。


ジョルジュ・ジュール=ヴィクトール・クレランのオフィーリア


ハムレットを演じたサラ・ベルナールの恋人ともいわれた画家ジョルジュ・クレランのオフィーリアです。何枚も描いていますね。

さきに英文の王妃ガートルードの言葉の前にご紹介しているオフィーリアと同様に、華やかさを感じます。

Georges Jules Victor Clairin, Ophelia


色つきで鑑賞したいですよね。画像は大きくなります。モノクロでも美しさが伝わってきますよ、ホント。→色つきのジョルジュ・ジュール=ヴィクトール・クレランのオフィーリアです。(2012.11更新)


 立ち姿にドレスで花を包むオフィーリア

左右の2枚 Konstantin Egorovich Makovsky、中央 Madeleine Lemaire

画像は大きくなります


ロシアのコンスタンチン・エグロビッチ マコフスキー(1839-1915)の作品が左右の2枚。中央がマドレーヌ・ルメール。

立ち姿でドレスをすこしたくしあげ、そこに摘んだ花を入れています。ウォーターハウスも1枚こうした作品を描いていますね。

フランスのマドレーヌ・ルメール(1845-1928)の作品は、多くのオフィーリアの肖像画で唯一ではないでしょうか、乳房を描いているのは。

左右の作品は、人間性が見られますが、中央のマドレーヌ・ルメールは異界のもののようなオフィーリアを描いています。


ジョン・エヴァレット・ミレイ 「オフィーリア」 の花


花の名と花言葉は別記事にてご紹介いたします。背景の摩訶不思議なものを発見しました。→公開いたしました。
| オフィーリア | 06:54 | comments(2) | trackbacks(9) | pookmark |
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| - | 06:54 | - | - | pookmark |
コメント
楓、こんにちは。画像ありがとうございました。

草枕読み返してみたら、鏡が池はハムレットの劇中劇のように、オフィーリアの中で描かれている気もするなっておもったら、やっぱりそう感じている人も検索であった。

ドロラージュとミレイの比較だけれども、オフィーリアは愛の殉教者。殉教者として比較するととっても面白い手の表現ですね。手を縛られた殉教者の娘。

わたしの記事で使用したアレクサンドル・カバネルのオフィーリアが着用しているドレスとE.T.とよばれた画家のドレス、似てると思わないですか?

また、最後の背景の不思議なところ、そこ以外にも葉のような人の顔とか結構ありますよね。人面葉と呼びたい。でもこれは錯覚だと思っています。

楓が用意した不思議な画像については、先のコメントにあるように人物に見えます。

背景の不思議さ、誰かも書いていたらいいですね。

ミレイがわざわざ描きたした水仙や枯れたシモツケソウですが、花言葉を選んだんでしょう。

まるでボッティチェッリのようです。
| sweet-sweet-sweet | 2010/05/01 9:55 PM |

sweet さん、こんばんわ!

>まるでボッティチェッリのようです。

本当ですよね。ジョン・ラスキンがボッテチェリを再評価し、ラファエル前派に影響を与えて、ミレイはボッテチェッリのプリマヴェーラにある雛菊、勿忘草、菫などを描いています。

>アレクサンドル・カバネルのオフィーリアが着用しているドレスとE.T.とよばれた画家のドレス、似てると思わないですか?

そっくりです。E.T.とよばれた画家はカバネルのオフィーリアからインスピレーションを得たのでしょうか。

>鏡が池はハムレットの劇中劇のように、オフィーリアの中で描かれている気もするなっておもったら、やっぱりそう感じている人も検索であった。

そういう考えの方、いらっしゃるんですね!すごく読み込んでいらっしゃる。

sweetさん、読み返ししてみたのでしょうか。さすがです。

漱石のそういうところ、見逃していました。
| 楓 | 2010/05/01 11:28 PM |

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